内容説明
昔々、遠くて近い国に美しい王女クシュラが生まれました。美しさと知性をそなえたクシュラでしたが、ただひとつ欠点がありました―妖精の失敗で、思いやりの心が抜けおちてしまったのです。成長したクシュラは、“けがらわしい”永遠の愛に溺れる恋人たちを別れさせるため、ロンドンへやってきます。自由自在に姿を変えられるクシュラのまえに次々と恋人たちが犠牲になっていきますが、やがて娘の暴走を阻止すべく、王様とお后が美しい心をもつ王子を差しむけたことから、クシュラのハートにある変化が…エッチで残酷、けれど憎めない王女様の“夢も希望もない”物語。
著者等紹介
ダフィ,ステラ[ダフィ,ステラ][Duffy,Stella]
ロンドン生まれのニュージーランド育ち。スタンダップ・コメディアンをはじめ、さまざまな職を経た後、Calendar Girlに始まる女性探偵サズ・マーティン・シリーズを3作発表
宇佐川晶子[ウサガワアキコ]
英米文学翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アインシュタイン
1
恋人達のハートを壊すのが大好きなお姫様が恋に落ちた…そんな自分がわずらわしくって自身のハート(心臓)を引っ張りだして切り取って、何度も捨てちゃう描写は痛々しいけど切ない。2012/03/30
こっぺ
1
ホントウに、夢も希望もない・・・とんでもない話。クシュラがこれだけの迷惑オンナなくせに、ウソをつけないってところが魅力的。2002/06/23
ふぉちゅん
0
完璧なカップルを壊す!というおとぎの国のお姫様が主人公。このお話しの面白さはやっぱり、カップルを壊すためのお姫様の変身と巧妙なリサーチと罠。 そして完璧と思っていながらも、予期せぬ方向に流れていく・・・という意外と純粋なお姫様もやっぱり魅力的。 我ながら性格悪いなぁ・・・と思いつつ、妙にすっきりとした読後感の得られる本。