内容説明
それはひなびた田舎町サスピシャス・リバーの、川岸にある小綺麗なモーテル。主婦レイラはフロント係を務めている。彼女が仕事に就いている時、泊まり客は密かに特別なサービスが受けられた。レイラはそこで部屋の値段と同じ料金で客を取り、日に何人も、客のリクエストに応じて自分の身体を提供し続けているのだ。彼女を訪ねて、何人もの男たちがモーテルにやって来る。そのひとり、ゲイリーはレイラに夢中になり、一緒に町を出ようと彼女を強引に誘った。彼との出会いによって、封印されていたレイラの過去が、記憶の底から引きずり出されてゆく。拒食する夫、母の死、そして彼女が身体を売る理由…それぞれの謎が明かされる衝撃に、誰しもが息を呑む―。カナダのリン・ストップケウィッチ監督により映画化、その圧倒的映像美が絶賛を浴びた、話題の映画原作。
著者等紹介
カシシュケ,ローラ[カシシュケ,ローラ][Kasischke,Laura]
詩人、作家。ミシガン大学、コロンビア大学卒業。処女詩集『Wild Brides』(’92)でボブスト賞新人賞を受賞。その後も雑誌・新聞等で詩を発表し、様々な賞を得ている。現在もコミュニティーカレッジで教鞭をとりながら、執筆を続けている。ミシガン州チェルシー在住
古川奈々子[フルカワナナコ]
1957年生まれ。東京医科歯科大学歯学部卒業
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