電撃文庫<br> 終わる世界の片隅で、また君に恋をする

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電撃文庫
終わる世界の片隅で、また君に恋をする

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  • サイズ 文庫判/ページ数 295p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784048929035
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

全ての人々の記憶が消えていくこの世界で僕は、君との最後の夏を過ごす。 それは、いつからだったろう。
 この世界に奇妙な現象が起こり始めた。人が、その名前も、周囲の人たちとの関係も、そしてその存在すらも、全てを忘れ去られてしまう。忘れられて、誰の記憶からも消えてしまうのだ──。
──忘却病。
 いつしかその現象は、そんな名前で呼ばれるようになった。全ての人が全ての人を忘れたとき、それが世界の終わりになるのだろうか……。それに抗うかのように、僕は保健室登校の桜良先輩と、忘却病に罹った人の最後の望みを叶える『忘却病相談部』を始めることになったのだが──。

五十嵐 雄策[イガラシ ユウサク]
第4回電撃hp短編小説賞最優秀賞を受賞、電撃文庫『乃木坂春香の秘密』でデビュー。同作品はTVアニメ化される大ヒット作品となる。メディアワークス文庫『ぼくたちのなつやすみ』『七日間の幽霊、八日目の彼女』ほか著作多数。

ぶーた[ブータ]

内容説明

それは、いつからだったろう。この世界に奇妙な現象が起こり始めた。人が、その名前も、周囲の人たちとの関係も、そしてその存在すらも、全てを忘れ去られてしまう。忘れられて、誰の記憶からも消えてしまうのだ―。―忘却病。いつしかその現象は、そんな名前で呼ばれるようになった。全ての人が全ての人を忘れたとき、それが世界の終わりになるのだろうか…。それに抗うかのように、僕は保健室登校の桜良先輩と一緒に、忘却病に罹った人の最後の望みを叶える『忘却病相談部』を始めることになった。忘れられて行くクラスメイトたちとの交流の中で、やがて僕はこの現象に隠された真実に迫ることになるが―。

著者等紹介

五十嵐雄策[イガラシユウサク]
『乃木坂春香の秘密』で文庫デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

52
名前も周囲の人たちとの関係も、その存在すらも全てを忘れ去られてしまう忘却病。全ての人々の記憶が消えていくこの世界で、アキが桜良先輩と忘却病に罹った人の最後の望みを叶えてゆく物語。保健室登校の桜良先輩の発案で始まった『忘却病相談部』。同級生とデートしたり、後輩の家族として過ごしたり、親友を思い出したい先輩など、その願いに寄り添い手伝うアキ。忘れられてしまう、忘れてしまう残酷な現実に向き合うことで見え隠れする複雑な想いがとても切なかったですが、それでも大切な想いを取り戻したエピローグには少しだけ救われました。2017/05/11

かんけー

27
初読み作家さん♪忘却病と言う不思議な病気の設定と消えてしまうと言う存在の無さが独自の世界観を構築していて面白い(^.^)忘却病相談部の部長で主人公のアキ、保健室の主の桜良先輩、アキの幼馴染み?麻衣、一応この3人が主軸だが麻衣はそれほど話しに絡んで来ない。冒頭部分で伏線を呈示し、忘却病で悩む人物の相談を受け対応する。三つの事例を示し、アキと読者に問い掛ける?「忘れること」とは何れ程の重さを内包しているのか?と。アキと先輩の会話の反芻が全く逆の主張で読んでて面白かった(^.^)自分はアキの考え方に同意で→2017/05/24

中性色

27
バッドでもハッピーでもなく、ビターな感じで。作者がよく書く二分野のうちSFよりの作品。作品の質そのものは悪くないが、ありきたり感が出てるのがしいて言えばマイナスかな。あと、割と初期のころから追ってる身だからか、面白いのにこれじゃない感も強いんだよな。ただ質そのものが悪いわけじゃないから、そこが知らない人にならいいんじゃないかな。しかし、家族計画って前のとつながりでもあるのか。個人的には麻衣と千紗が好み2017/05/18

た〜

23
微妙。人々から忘れ去られ消えていく”忘却病”なる病気が蔓延する世界という設定は良かったが、メインヒロインが最後の最後に美味しいところをさらっていくだけで、話全体としては存在感が薄いような気が。それ以上に幼なじみの存在意義が全くわからぬ。各話のゲストヒロインは良かったとは思う。現実問題としてはそこまで急激に人が消える手前で社会が崩壊するだろうな2018/02/02

いーたん

23
罹った者は忘れられていくという『忘却病』最期の願いを叶える『忘却病相談部』という活動をする、アキと桜良先輩。そんな2人と相談者たちの物語。ひとつひとつのエピソードは良かったし、胸に響くものは確かにありました。しかし、全体を通してもう一つ胸に響くものがあれば良かったかなとも思います。それは『忘却病』なるものが、あまりにも現実離れしていたからなのか、『忘却病』に対する社会不安がまったく感じられなかったなのか。パニックホラー作品ではないので社会不安を描く必要もないのかもしれませんが。2017/07/10

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