- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 日本文学
- > メディアワークス文庫
出版社内容情報
第23回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作!留年の危機に瀕するダメ学生・奈緒崎はひょんなことから、秀才でひきこもりの映画オタク・嗄井戸と出会う。彼は部屋から一歩も出ることなく、 その圧倒的な映画知識で次々と不可解な事件を解決してみせ――。
斜線堂 有紀[シャセンドウ ユウキ]
第23回電撃小説大賞で《メディアワークス文庫賞》を受賞しデビュー。小説を書くことが好きで、暇さえあれば小説を書いている。それと同じくらい映画鑑賞も好き。
内容説明
「休学中の秀才・嗄井戸高久を大学に連れ戻せ」留年の危機に瀕するダメ学生・奈緒崎は、教授から救済措置として提示された難題に挑んでいた。しかし、カフェと劇場と居酒屋の聖地・下北沢の自宅にひきこもり、映画鑑賞に没頭する彼の前に為すすべもなく…。そんななか起こった映画館『パラダイス座』をめぐる火事騒動と完璧なアリバイを持つ容疑者…。ところが、嗄井戸は家から一歩たりとも出ることなく、圧倒的な映画知識でそれを崩してみせ―。
著者等紹介
斜線堂有紀[シャセンドウユウキ]
第23回電撃小説大賞で“メディアワークス文庫賞”を受賞。受賞作『キネマ探偵カレイドミステリー』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
148
訳あって自宅にひきこもり映画鑑賞に没頭する秀才、その名は“キネマ探偵” 嗄井戸(かれいど)。イメージ通り、映画の展開や背景などに合わせながら様々な事件解決の様子を気楽に楽しめる。各章のサブタイトル『ニュー・シネマ・パラダイス』『独裁者』『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『セブン』はじめ途中で語られる作品感じられると嬉しい。個人的には「自分の不幸をセルマと比べるー」が分かってニンマリ。全般的に結構ダークではあるが、登場人物達のやり取りは軽快で面白い。あまりマニアックな作品に走らず続けていって欲しい♪2017/09/07
aoringo
93
引きこもりだけど頭脳明晰な映画マニアと、片や映画はほとんど観ない大学生のコンビ。映画をモチーフにした事件を二人協力しながら解決していく。今作では、ニューシネマパラダイス、独裁者、ブレアウィッチプロジェクト、セブン、をテーマにした四話が収録。たまたま全部観たことあるものだったので少しうれしい♪それにしても学園ものの謎解きから始まり、凶悪な猟奇殺人まで振れ幅が広い。全然知らない映画のタイトルもたくさん出てくるので詳しい人も楽しめそう。それにしても独裁者のラストはそれでいいんか...?2022/10/06
吉田あや
76
映画を下敷きに展開されるミステリー短篇。安楽椅子探偵である嗄井戸くんとワトソン役の奈緒崎くんの取り合わせバランスが心地いい。始まりは大好きな「ニュー・シネマ・パラダイス」。この映画が好きな人には展開は読めてしまうけれど、この物語の始まりにぴったりの題材だなぁと読み終えてしっくり。男の子でありながらお姫様要素満載の、悲しい過去に囚われた嗄井戸くん。色とりどりの映画に時に傷つき、時に癒されながら、元気有り余る友人の傍で笑える日がくるといいな。これからの題材映画も楽しみ。2017/03/18
シナモン
68
購入本(本屋さんで見かける度に気になってた本)大学を休学して自宅に引きこもり映画三昧な生活を送る嗄井戸。彼を大学に復帰させるべくアパートを訪れた奈緒崎。ふたりの周辺で起こる事件に映画を絡めて謎解きをしていく物語。途中まではまぁありがちな展開でサクサク読めたが、嗄井戸がなぜ引きこもるようになったかを知るあたりから、なんか雰囲気が変わって…。重すぎる展開にびっくりでした。映画の知識がもっとあったらより楽しめたかな。二人のこれからの友情に期待です。2019/08/01
papako
65
何となく気になって電子書籍セールにて。ガチャガチャした文章だなって思ったら、デビュー作でした。引きこもりの天才と留年大学生、何でも屋の女子高生のお話。引きこもりと大学生の出会いがひどく強引だし、なんか急に仲良くなるし、やたらと残虐な事件だったり、引きこもりの原因がとんでもなく悲惨な事件だったりと、なんか盛りだくさん。映画と謎の絡め方も強引な印象。とりあえず次は読もう、買ったし。2018/12/07