目次
古代~平安(日本武尊;野見宿祢;大臣武内宿禰 ほか)
源平~鎌倉(遠藤武者盛遠;源牛若丸;悪源太義平 ほか)
南北朝(相模守北條高時;児島高徳;名和小太郎左衛門長重 ほか)
戦国~江戸(弾正少弼上杉謙信入道輝虎;武田信玄;宝蔵院胤栄 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
石油監査人
14
「武者無類―月岡芳年の武者絵」を読みました。月岡芳年は、幕末から明治時代半ばにかけて活躍した浮世絵師です。一般には残酷な無残絵を描く画家として有名ですが、 この本に収められている作品には、残酷なシーンは無く、芳年の純粋な画力の高さを示す、勇壮な武者絵だけが集められています。特に、平将門や源義経など有名な武将が戦う場面は、ストップモーションで切り取ったような大胆な構図が見事です。また、鎧や兜の細部までも丁寧に描く繊細さに、芳年の生真面目な性格が表れていて、興味深く鑑賞することが出来ました。2021/03/25
なつきネコ@中学入学した化け猫
9
芳年の武者絵はカッコいいな。南北朝の絵は多いのも時代なんだな。かと言えばインパクトばっちりの高師直とか。現代のラノベにも通用するな。しかし、師直の好色なわりに伝えられているのはショボい覗きか。源頼政の悲壮感と比べると情けない。静けさの中に平家の赤旗が迫る緊迫感が両立している。畠山重忠の潔さと痛々しさは泣けてしまう。さすが武士の鏡だな。絵じたいの説明があると、もっと良かったかもな。気にいりは日本武尊、吉備真備、藤原秀郷、平将門、源綱、源為朝、弁慶、北条時政、北条高時、児嶋高徳、上杉謙信、戸田重之、羽柴秀次。2018/06/28
ラダー
7
武者絵を楽しむ浮世絵。幕末から明治に活躍した浮世絵師、月岡芳年。明治期に入っているせいかどうかは知らないが、スタンダードな浮世絵からは少し雰囲気が異なるような気がする。 どうだろう。本書の魅力はこのいぶし銀のような画の魅力だけではない。解説が変に現代感覚から入ったりしない真っ当なもので、実直な内容により深く画に入り込んでいける。本当に素晴らしい、引き続き頑張って欲しいとエールを贈りたいが、なんと解散されているぞ歴史魂編集部。無念也。
おくりゆう
5
本屋でパラパラめくっているうちに浮世絵の構図の迫力に牽かれて購入。高校時代は一応、日本史専攻ながら知らない人物もいましたが、簡単な紹介付きで興味深く読むことができました。エピソードは遠藤盛遠が印象的(加藤清正は微笑ましい)、絵は躍動感のある佐藤忠信、悪源太義平などが好きです。2012/12/02
kaeremakure
1
描かれたのが明治時代のせいか、南北朝時代は宮方の人物が多いな、と思ってたら最後が「顔世御前の着替えを覗き見する高師直」だったので爆笑。足利尊氏とか佐々木道誉とか、他の北朝の武士にも絵になるシーンが色々とあるんですけどね。2015/06/21
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