内容説明
奇才・月岡芳年が描く神話時代から江戸初期までの名将51点。
目次
神代~飛鳥(天磐戸;素戔鳴尊 ほか)
奈良~平安(坂上苅田麻呂;坂上田村麻呂 ほか)
源平~鎌倉(六條判官為義;源三位頼政 ほか)
室町(足利尊氏;新田左中将義貞 ほか)
戦国~江戸(北條氏康;武田大膳大夫晴信入道信玄 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
国士舘大学そっくりおじさん・寺
46
月岡芳年が明治11年〜15年にかけて発表した全51枚の浮世絵シリーズ『大日本名将鑑』を一冊の本に。絵に添えられた詞書も現代語訳してある。51枚もあると中にはつまらない絵もあるが(笑)、夢中でしげしげと眺めさせられるものが多い。古事記〜徳川家光迄のロマン。我々現代人は古代中世の人物につくづく疎くなったものだ。私の好みでは神武天皇、厩戸皇子、小野好古、平清盛、足利義満、北條氏康、毛利元就の絵が良い。2013/03/21
なつきネコ@中学入学した化け猫
9
月岡芳年の絵は好きだな。コミカルな笑える絵からカッコいい絵、迫力がある絵まで多種多彩。選ばれてる人も現代とはちがう。神代が多く戦国が少ない。上毛野八綱田と分室綿麻呂は知らなかった。時代背景が制韓論をだからか、神功皇后はまさにそれ。聖徳太子の勇ましくイラストに2コマの話を入れ込む手法はスゴい。多田満仲の竜を射る満仲は和を感じる。ヨイと笑っている義経も笑う。元就の版画めいた表現もいいな。好みの絵は中臣鎌足、阿倍比羅夫、六孫王、多田満仲、源義家、源頼政、上杉謙信、毛利元就、織田信長、豊臣秀吉。 2018/06/15
ポメ子
6
月岡芳年の武者絵。刊行当時の武者観が垣間見れた。 北条泰時は、芳年の時代観でも穏和だったようだ。2023/07/13
いさ
3
幕末動乱に青春を送った浮世絵師の画集。解説によると、ラインナップには刊行当時(明治)の政治色があるそうです。左端に微妙な「現代」を感じます。構図が大胆なため、「おっ」と「あれあれ」が混在しています。2015/02/09