- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 電撃文庫
内容説明
私、カイです。相棒のファイとわっる~い犯罪者を捕まえる賞金首ハンターをやっとります。今この街はおっきな宗教の新教祖就任問題でゴタゴタ中なんだけど、さらに極悪人てんこ盛りの囚人護送車から凶悪犯が7人も逃げだしちゃって大騒ぎらしい。血が騒ぐぜー―日本解体後、犯罪者と異国人で溢れる関東州スピアシティ。その地下街に消えた7人を追うノンストップの5日間。多額の懸賞金を目当てに立ち上がったハンターの少女たち、囚人に逃げられてクビ寸前の女治安官、脱獄囚に紛れた先代教祖の隠し子を捜す宗教団体幹部。互いの思惑が交差する、切れ味鋭い痛快ブラックユーモア群像劇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
(●▲●)とらうまん(*^◯^*)
8
前作・バベルと同じ舞台で悪人たちの群像劇が繰り広げられますが、本作のほうが軸となるキャラとストーリーがしっかりしてるぶん、読みやすく面白かったです。バベルで感じた粗さも、本来の破天荒な作風を損なわない程度に緩和されていて、著者の成長ぶりを実感できる一冊でした。
たこやき
8
前作と比べると、物語の構成などがこなれてきて、読みやすくなったと思う。まだまだ物足りないところはあるにせよ。リズの相変わらずのグダグダっぷりとか、そういうのはひとつの味だろうし。ただし、クセモノ揃いの逃げた囚人たちが殆ど掘り下げられず、しかも、それを簡単に捕まえてしまう主人公たちの強すぎるというバランスはどうなのか、と。分量的な制約もあるのだろうけど。もう、あと一歩というような感想(なんか、凄く偉そうな感想ですまん)2012/05/09
さばかん
6
カイが意外と可愛げがあって和んだ(笑)話はだいたい上手にまとまってて良かった。ちょっとごちゃごちゃしてて分かりにくかったところもあるけど、楽しめました。もっとファイとカイの物語を読みたいけど、どうでしょうかねぇ……。2012/07/18
愕天王
6
賞金稼ぎの二人が主役で陰謀物の群像劇。実は戦闘描写はそんなに無い。決して詰らなくは無いのだけど、何となく作り物感が否めなかった。心理描写と情景描写の比率があっていないのか。急ぎ過ぎなのか。キャラが非常に薄い(キャラ付は濃いけど中身が無い)。全員小物感が漂ってたし…。シナリオは群像劇らしく様々な思惑があって悪くないし、世界観と各々の立ち位置等、土台は中々に素晴らしかった。もう少しキャラと物語を活かせれば化けたと思う。色々中途半端で非常に勿体ない作品。面白いけど、のめり込めない一冊でした。2012/06/08
■■■(伏せ字)
5
前作より視点が定まって読みやすくなったかわりに、得体のしれない味が薄まってしまった印象。とはいえ癖が強いのはあいかわらずだし、こういう作風も嫌いではないのよ。2014/01/19