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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くろり - しろくろりちよ
39
医師不足に悩まされる国家が考えた「医師低年齢化制度」により「特別医学生」となった、十五歳の少年少女たち。診断医二名、外科医一名、分析医一名の彼らのチーム「クロイツ」。そこには様々な患者が…。現実的な話を言えば指導医なしでこの特別医学生期間を過ごすこと、また医師が現状の医師では補いきれない仕事にまで手を出しているところ、そりゃないでしょな医学知識、つっこむ所は満載ですが、それでも医師・医療というものに求められる一般的な姿はこうなのかも知れない…と、やや複雑な気持ちになりました。2012/09/01
サナギ
31
読んでいて楽しかった。医療小説はたくさん読んだけど、今までにない印象です。軽やかなのに情熱的。筆者は学会誌を読んでいるのか、医学知識もディフェリンや水頭症など新しいモノを使っていて、よく調べられている。 それ以上に、やはりキャラが魅力的。主人公のドクはとても不器用で紅の手助けがないと一人で生きていけない少年だ。そこがいい。クールで切れ者、患者に優しくモテモテ。なのにシャツのボタンもつけられないほどの不器用ときている。ギャップ萌えだ。彼にコンタクトレンズを入れてあげたい読者は私だけじゃないはず。2012/06/29
まちゃあき
29
ストーリーやキャラがとても楽しめた。特にぶっとんだキャラは個性があっていい。やっぱ普通すぎるのはつまんないからね。それと表紙がライトすぎるので、次はもうちょい一般文芸っぽいと嬉しいかも。2012/06/08
カエル8号
29
最高だった。 特別医学生という医者の子供たちのお話。 医学モノの小説は、多くが堅苦しいお話だし、柔いものは「医療モノ」とは言い難い内容がほとんど。 (設定は医者だけど、医療は全然出てこなかったりね) でも、このお話は違う。 最初から最後まで医療を貫いて、しかもわかりやすく読みやすい。 つまり、とても面白い! そういう意味では、斬新だと思った。 あと、この作家はセンスがあると思う。 もっといろいろ書いてほしい。 2012/06/03
nagisaki
28
作者の京本喬介さんは、今までの医療小説とは違ったものが書きたいのかもしれない。だから、ストーリーの後半で不良と喧嘩させたのだろう。医学的な見解をたっぷりと含んだ戦いは見もの。 しっかしドク可愛いなあああ。2012/06/15