内容説明
日本政府は、なぜ現在に至っても、復興を実現し、日本経済を新たな成長のステージに押し上げる各種の政策を拒否するのだろうか。なぜ、復興のための財源を、よりにもよって「増税」に求めようとすることをやめず、真っ当な公共投資拡大に踏み出さないのだろうか。国家のカラクリを暴く。
目次
第1章 「日本は財政破綻する」と叫ぶ愚者の正体(福祉は天から降ってこない;デフレ下で増税しても税収は増えない ほか)
第2章 成長を拒否した道路不要論(命の道;公共事業削減のスケープゴートにされた道路整備国費 ほか)
第3章 復興を妨げる国家のカラクリ(財務省とアメリカと奇妙な人々;ターニングポイントとなった97年 ほか)
第4章 日本国家のグランドデザイン(二元論からの脱却;公共投資は誰のためか ほか)
第5章 特別座談会(大石久和、藤井聡、横田耕治、三橋貴明)―日本経済・社会の再生に向けて
著者等紹介
三橋貴明[ミツハシタカアキ]
1969年生まれ。94年、東京都立大学(現・首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業ノーテルをはじめNEC、日本IBMなどを経て2008年に中小企業診断士として独立。07年、インターネット上の公表データから韓国経済の実態を分析した『本当はヤバイ!韓国経済』(彩図社)がベストセラーとなり、経済評論家として論壇デビュー。その後も意欲的に新著を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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糜竺(びじく)
30
最近、私が気になっている経済評論家の三橋貴明氏の本2冊目です。目から鱗が落ちる内容が多く、とても勉強になり面白く読めました。はっきり言ってTVなどでも、日本は財政破綻するとかなり言われていますけれど、全く違うと、この本は述べています。嘘のようで本当の話だと読んでいて思いました。そして、公共事業や道路は不要であるとかなりマスコミでも言われていますが、それも全く違うようです。高速道路の充実ぶりですが、長さにしても質にしても、かなり世界の中では出遅れているようです。その為、経済生産性が伸び悩んでいるようです。2018/12/11
カインズ
3
【効率性が日本を滅ぼす】道路に焦点を当て、日本における情報の歪みが如何に国民生活に悪影響を与えているかを論じる一冊。「日本の道路は多すぎる」という情報の歪みにより、道路のネットワークが不十分になっていたり、効率だけを重んじる規準のせいでそもそも造ることができない道路が多いという。地震大国である日本では、いざという時のために冗長性のある道路ネットワークが必要不可欠であろう。このような議論をせずに、誤った情報を流す人間には、怒りを覚えた。また、藤井聡氏らとの座談会も収録されており、そちらも興味深い内容である。2011/09/02
センセイ
1
すごく面白かった。情報の伝え方というか歪み偏ったまま伝わって現在の日本の道路ができ、それが悪として広まっている。悪(公共事業)を倒す正義(財務省等)、しかしその正義は目先の利益に囚われてる甘い蜜を吸うだけ吸ってきた老害(言葉悪い...笑)たち。今の世論形成を知るって意味でも面白いと思います。2011/12/21
Books1419+
1
一理ある。正論を吐いていると思われるが、何故正論がメディアに大々的に載っていかないのか?2011/09/14
うえ
0
マップに関しては役にたった。2013/11/20