内容説明
甲子園は夢のまた夢。でも、野球にだけは真剣になれるんだ!不登校児や中退児が集う、弱小野球部。だけど、目が離せないナインの青春ドキュメント。
目次
第1部 最弱ナイン、最後の夏(「俺たち、全国最弱だよ」―ゼロからの創部;「お前ら、背番号は厳粛に受けとれよ!」―二〇〇八年の最弱ナイン;「死にてえ」―大会前日;「今年ほど、達成感のないチームはない」―試合前夜;「俺たちは負けていない」―夏の大会)
第2部 最弱ナインの巣立ち(「野球グラウンドは唯一の居場所だ」―プロと同じ思い;「いつか野球部の監督をやります」―引きこもりの自立;「俺みたいな奴が力になれることもあると思う」―問題児の成長;「努力することで得られる自信がある」―不登校児からキャプテンへ;最弱ナイン、再び―最後の試合;最弱ナインの旅立ち―ナインの今と明日;ビジョンなき野球部―最弱ナインの「最後の砦」)
著者等紹介
柳川悠二[ヤナガワユウジ]
1976年宮城県都城市生まれ。スポーツを中心に活躍するノンフィクションライター。野球や柔道のほか、幅広い分野で執筆活動を行い、「AERA」「Sportiva」などに寄稿している。これまで3度の夏季五輪を現地取材し、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)など国際的なスポーツイベントの取材経験も豊富(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小木ハム
12
千葉県に本校を置く通信制のわせがく高等学校は、定時制で100人に1人の"個性派"がぞろぞろ集まる。心の病や学習障害をもつ不登校組と、有名校からドロップアウトしてきた不良組で構成される野球部のノンフィクション。著者曰くリアルルーキーズ。どんなに素行が悪くても退部はさせず、野球経験者は特待生として迎えることもある。『ほかの学校はダメだったかもしれないけど、わせがくはきみを選んだよ』と受け止める"居場所"のセーフティネット。勝つことが目的ではない、こんな野球部を開墾してイチから作った先生たちは素晴らしいですね。2021/06/18
金吾
9
私も小学校から大学まで野球をしていましたが、今まで気付かなかった野球の効能を教えられました。壁を乗り越えながら徐々に進んでいく指導者・選手の姿を読むことができ良かったです。2020/08/15
じゃがたろう
3
図書館本。うつ病など心の病を抱える不登校球児の居場所、生き甲斐となった通信制高校の部活を描いた作品。スポーツって勝ち負けだけではないと改めて感じさせられた。誰にとっても居場所って大切。2018/10/16
かずぴー
3
実話…通信制高校の学費って私立大学レベルなのか…。マンガのような話だけど、唯一違うのが勝てないところ。だけどこの野球部は勝つのが目的ではないんだ、それよりも大切ななにかを学ぶ場。2014/07/25
いとり
3
こんな高校野球もあるんだと思い、この本を読んでみたが面白い題材なのに、視点が曖昧で残念に思いました。2010/03/19