内容説明
巨匠ルオーに魅せられた日本一の画商の波瀾万丈の人生。本当の日本芸術史がここにあった―。画家たちの熱い息遣いが(本当に)よく伝わってくる。稀代の画商がみた巨匠たちの知られざる素顔。
目次
第1章 画商人生
第2章 画商修業時代
第3章 巨匠ルオーが導いてくれた
第4章 画商と信用
第5章 芸術家たちとの交流
第6章 昭和史を彩る芸術家との交流
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロイヤルミルクティ
4
著者の芸術にかける情熱がすごい!2012/08/21
二藍
3
銀座の画商さんの自伝的なもの。画商のお仕事についての話というより、ここにあるのは著者のうつくしい思い出なのだろうなあという印象。波乱万丈だけれど、一目惚れしたルオーの作品や、さまざまなひとに支えられてきた人生。それが著者の実直さによるものだということも、なんとなくだけど伝わってくる。つき合いがあった中には、小林秀夫や川端康成や東山魁夷や……といった名だたる顔ぶれも……。これはこれで面白い本だった。2015/11/16
sohara
2
著者は、画廊経営者にして、山梨県北杜市に清春芸術村を作った人物。本年3月12日付日経夕刊で著者の事跡紹介記事を読み、その流れで本書に至る。梅原龍三郎や小林秀雄、武者小路実篤等、戦後の日本画壇と文壇の巨星たちとのエピソードが平易な文章で綴られており、画商という職業の内実も明かされていて、読み物としても楽しめた。清春芸術村には2度訪問したことがあるが、何の予備知識も無いまま出かけていたので、近いうちに再訪し、本書に記されているあれこれを確認したい。2016/06/06
メルセ・ひすい
1
著者は人を味方につける名人。山梨 長坂町に清春芸術村をつくった時は、小林秀雄の一言で決心した。梅原隆三郎作品の盗難事件にあった時は、当の梅原自身が温かく著者を支えた・・・2009/01/25
tohoho
0
一介の画商でなく、幅広い文化人との交流を通して、海外との橋渡し、清春芸術村の開設と、まさに日本一の画商の半生が描かれている。2014/03/30