出版社内容情報
運命に翻弄されたナポレオンの兄弟たち。パッとしなかったモーツァルトJr.。同性愛者なのに結婚したチャイコフスキー――。革命期最大のスター、マリー・アントワネット時代に本当にあったお話。
内容説明
「強健王」と謳われたポーランド国王アウグスト彼が愛人に産ませた、呆れるほどの子どもの数は?ロシア皇帝・ピョートル大帝壮絶な姉弟ケンカの末、監禁した姉にした残忍な仕打ちとは?「白鳥の湖」などで知られる天才作曲家チャイコフスキー彼を自殺に追い込んだ“ある秘密”とは?毒が強すぎてクセになる、激烈エピソード100。話題の『怖い絵』著者が暴く、歴史的スターたちのスキャンダル。
目次
第1章 魑魅魍魎の宮廷世界(十八世紀最大のスター―マリー・アントワネット;偉大なる母―マリア・テレジア;傲慢な婚家の人々 ほか)
第2章 芸術家という名の怪物(美しき旋律の陰で;エキセントリックも才能のうち?)
第3章 宮廷の外もまた…(奇妙きわまるトレンド;名物に秘められた過去;決闘、処刑、墓荒らし、そして… ほか)
著者等紹介
中野京子[ナカノキョウコ]
早稲田大学講師。ドイツ文学、西洋文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
123
中野さんはかなりフランス革命のころについて勉強されていたのでしょうね。この本では100ほどのエピソードというか小話のような感じのものがあって楽しくなります。昔読んだ池田弥三郎先生の本を思い起こしました。中野さんの本は絵の解説でブレークされているせいか、その関連のご本が多いのですが、このような話のものも楽しいものがあります。2017/11/20
吉田あや
64
歴史上錚々たる顔ぶれの噂が大饗宴状態の楽しい世界史。人の噂も75日どころか、100年以上を経て尚克明に活字化されるなんて!と、お歴々の皆様方が彼岸でげっそりとされていそうなエピソードが満載。時代をあっちにこっちにとバラバラに進んでいくので、歴史に詳しい人でなければ混乱する部分はあるものの、細かくメモを取りながら体系づけていくと、歴史の教科書では分からなかった面白い流れに気付いたり、気になる人物のピックアップができたりして楽しい。(⇒)2023/04/30
R
47
世界史小話を集めた本でした。豆知識めいたことから、当時のゴシップ、ちょっと眉唾っぽい怪談めいた話などなど、政治政略のほかにも芸術家や、面白事件めいたことまで出てきて楽しめました。どの話がと覚えておくような、いわゆる世界史の勉強にはちょっと向かないと感じたものの、マリアテレジアとモーツァルトとフリードリヒ大王についてのエピソードは覚えやすいというか、パンチがきいてて面白いと記憶に残りました。世界だからとかよりも、人間らしいといえばいいのか、凄いなと感心してしまう事件ばかりである。2017/09/14
たまきら
36
「怖い絵」シリーズで人気の著者による、絵画+αな世界史の読み解きが面白い。凡庸な貴族たちが才能ある画家によって「実在した人間」として描かれた例の一つとして取り上げられた表紙にはぞっとした。「処刑の文化史」と前後して読んだことでさらに理解が増した。西暦の次に「マリーアントワネット暦」が出てくるのも面白かった。2019/05/09
リッツ
35
久しぶりに再読~。以前読んだ時は知らない人物、事件のエピソードにただ『ひょえ~?!』とおののきながらも興味深く読んでただけ。今回は著者の本を何冊か既読してることだし、と関連づけで読もうとしたが 『え~と、だからぁ』と行ったり来たり、マリーアントワネットの年齢(生誕前、没後含めて)が表記されてるので、これを軸にして読めば……誰だ!あなたは?!と勉強サボった世界史と記憶力の悪さにトホホ。くくりのナイチンゲールの実像には改めて衝撃!これだからやめられない。2017/09/13