内容説明
私はホストに恋をしてしまった。それも、よりによって、15歳も年下の…。ショッピングの女王こと中村うさぎ。彼女は買い物をやめた。しかし、これまで通り、否、これまで以上の借金漬けの日々を送る。それは、ホストクラブに通い詰めるようになったからだった。運命を変えたホスト・春樹との出会いから今日までの愛と苦悩の日々を赤裸々に綴った、書き下ろしエッセイ。
目次
運命のラッパは、知らないうちに鳴り響く
ホストクラブでつかまえて
きみの×××はウン百万円
そんな春樹に、ほだされて
ホスト・ウォーズ かずきの復讐
この世で一番大切なもの
中村うさぎ、月見て跳ねる
ホスト・ウォーズ うさぎの復讐
荒野で呼ばわる女たち
アンハッピー・バースデイ
愛と資本主義
さらば、いとしきホスト
著者等紹介
中村うさぎ[ナカムラウサギ]
1958年、福岡県生まれ。同志社大学英文科卒業。『ゴクドーくん漫遊記』で作家としてデビュー。エッセイストとしても活躍
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
almeida
8
ホストクラブがどういうところかわかりました。文庫版のあとがきに後日談が載っているそうなので、そちらも読みたいです。2010/08/16
金平糖
3
C+。2018/03/28
ピン
3
同時に読んでいた「愛か、美貌か」では語られなかった、ホストクラブ通いの中での胸が苦しくなるほどの慟哭と非情なまでの自己分析に辛くて仕方なくなった。これは私だ。 勿論、私に中村さんほどの衝動は無い。ブランド買いもホストクラブも美容整形も、経験が無い。 それでもこれは、もう一人の私だった。そして、徹底的な自己分析の地獄の果てに新しい道が見えてくる。中村さんの書く物は、コンプレックスを持つ人間にどこか晴れやかな絶望と光を与える気がする。2017/05/23
まゆ毛
2
共感に次ぐ共感でした。自分の世界に他者が存在しないが故に自己も存在しない、成程。この本大好き、岩井志麻子サンも大好き2014/02/25
蜜
2
ホストとの恋愛を通して描かれる、生々しい自己との対話の記録。ホストに食事を振舞いながら、真剣に食事する美しいホストの顔を眺めながら、「こんなに美しい男にご飯をご馳走している自分を、今までになく好きになっている。自分を好きになれることこそが、君にとっての幸福なのだろう?」と胸中で呟く………ああ、彼女はやっぱり中村うさぎなのだなぁ。極端な言動ばかりが話題に上る彼女だけれど、この人の本質は徹底的に生真面目で、自己に正直に論理的に生きようとするあまり、過剰な結果に乗り上げる…というような気がする。だから気になる。2011/10/20




