出版社内容情報
都会のマンションから海辺の古い一軒家に引っ越した。ガーデニング、浜辺の結婚式、垣根、窓、近所の人々・・・、身の回りのモノをしっかりと味わう暮らし。心に響くライフスタイルエッセイ。
内容説明
湘南の土と雨、風と光が教えてくれる。自分の呼吸を感じる暮らしが産み出す、気楽で繊細な生活のかたち。ゆったりと日々が流れる、美術作家の海辺暮らし。
目次
夏の見える家
コタツとカーペット
テラスの葬式
日曜日はピクニック
カーテンとミラボー橋
ギターとステレオ
謎を呼ぶ冷蔵庫
ブラン・ニュー・カー
ルッキン・スルー・ザ・ウインドウ
椅子の押し売り〔ほか〕
著者等紹介
永井宏[ナガイヒロシ]
1951年、東京生まれ。美術作家。70年代から写真を中心に作家活動を始め、80年代は、雑誌「BRUTUS」の編集に関わりながらも、ヴィデオ、ドローイング、インスタレーション作品を制作。現在まで個展多数。92年から96年まで、居を移した神奈川県葉山で、生活に根差したアートを提唱するSUNLIGHT GALLERYを開設。誰でもものが作れるという考え方、ネオ・フォークロアを示す。現在はそんな考えを文章に置き換えたリトル・マガジン『12WATER STORIES MAGAZINE』を1999年に創刊
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
24
湘南・葉山が大好きな身にはたまらない、葉山暮らしエッセイ。都心から少し離れただけで、これだけ自然との距離感が近く、ゆるい空気に包まれた生活ができるのが驚き。2022/11/15
geromichi
5
夏葉社から「サンライト」という本が出ているが、こちらもタイトルが良いので手に取ってみた。葉山で生活していた著者のエッセイ集。毎日の季節の移り変わりの実感や人との交流を大切にしたいという、ともすれば標語になっちゃうくらいありきたりな思いを、しかし日々の暮らしで実践しようと真摯にかつ肩の力を抜いて、押し付けがましくならないような温度でほのかに願っていく生き方は、今現在の読み手に対しても通底してくるものがあると思う。2019/12/09
だーよし
2
なんてったって本のタイトルがいいし、永井宏さんのナチュラルな語り口がいいです。逗子・葉山辺りの雰囲気と永井さんの生き方が渾然一体となって、なんとも言えない味わいを醸し出してると思います。2018/02/05
ひるお
0
美術作家・永井宏が移り住み、人びとと関わり、生活に合わせて最小限に手を加えた家。葉山の地にあるものの、決して豪華でない素朴な一軒家に暮らした日々を綴るエッセイ集。表紙の緑に心惹かれる。人生の夏休みのような毎日は葉山という地の雰囲気にも一致しているような気がして、羨ましい思い。ただ、思いつくままに書かれたような文体にはやや読みづらさを感じた。2024/04/20