内容説明
終戦の日、「日本の汽車は時刻表通りに走っていた」。激動の時代の家族の風景と青春の日々を、時刻表を通して振り返る体験的昭和史。新たに戦後篇を収録。
目次
山手線―昭和8年
特急「燕」「富士」「桜」―昭和9年
急行5列車下関行―昭和10年
不定期231列車横浜港行―昭和12年
急行701列車新潟行―昭和12年
御殿場線907列車―昭和14年
急行601列車信越本線経由大阪行―昭和16年
急行1列車稚内桟橋行―昭和17年
第1種急行1列車博多行―昭和19年
上越線701列車―昭和19年〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
讃壽鐵朗
3
私は著者より一回り年下だが、この昭和史には殆ど同様な感慨を持っている。 多分、著者と同じ旅行熱があり、いわゆる完乗を未だに続けているし、歴史に対する思い入れが激しいからであろう。 著作は既に殆ど読了しているが、著者にはもう少し長生きして、仮に乗り物に乗れないでも想像上で書いて欲しかったと切に思う。 宮脇俊三の中で、最高の作品である。
ことぶき あきら
2
1980年出版の「時刻表昭和史」に戦後篇が書き加えられた増補版です。初版あとがきに書かれているように、概説的な時刻表通史ではなく、「私の」時刻表昭和史という感じで著者の自伝的内容です。時代は昭和8年から昭和23年まで。各章ごとに列車をひとつ取り上げ、その列車での旅行の思い出や、その時代の社会状況が書かれています。国鉄輸送は徐々に戦時体制に移行しますが、一方で「不急不要の旅行はやめませう」と政府が呼びかけても、それでも何とか切符を入手し旅行に出かける、その時代を生きる人々の強さ、明るさ、したたかさが印象的。2014/10/05
つちのこ
1
図書館本。2012.10.4読了2012/10/04
ココアにんにく
1
19970922読了 発売後即購入
じょういち
1
熱狂的な鉄道ファンの少年の目から見た太平洋戦争と鉄道の移り変わりをいつもの読みやすく面白いタッチで書かれている。2012/12/01
-
- 和書
- 近世日本海運史の研究