出版社内容情報
母・中村汀女の長女として文学活動の補佐をし、「風花」の編集に従事してきた著者。『富士薊』、『和紙明り』、『来し方』、『芒野』と未刊新句集『初富士』を収録する。全1739句。
感想・レビュー
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双海（ふたみ）
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中村汀女に続く女性俳人の道のり。実に70年間。実りある全句集。「差す傘の花柄夜霧を明かるうす」・「久闊を叙す人ここに秋深し」・「山雨近し乙女桜は夜に白く」・「風光る宮水汲みし井戸ここに」・「桔梗の倒れて開く濃き五弁」・「ほとばしる秋水高き瀬音かな」・「風かほる森深くして文学館」・「尾花みごと世のかかはりもなき如し」・「うららかや机辺のこものみな愛し」・「和紙明りかすかにゆらぎ灯涼し」・「下山道ふいに花野の草百花」・「秋草を机上に盛りて心満つ」2019/09/21
