内容説明
女子高生・古賀葉月は誘拐され、何かを触らされた。犯人は、知っているのだ。葉月の能力を。遺体から、その死の状況を映像として読みとる力のことを。そう。葉月が触った、冷たい物体―それは人の死体だった。未だ発掘されざる稀代のストーリーテラーが贈る、会心のガールズ・サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
89
ぶたぶたシリーズとは異なりがっつりしたミステリー。その動機は何って感じだがスリリングで面白かった。2014/10/12
ハミング♪♪@LIVE ON LIVE
85
物凄く怖かった・・・。久々にこんなに恐ろしいお話を読んだかもしれない。犯人の目星は付いていたけど、どんな展開になるのか気になって、ページを繰る手が止まらなかった。最後はよくわからなかったけど、もはや最後どころかこの話の世界観自体が特殊というか非日常的過ぎて、理解を超えるもので、足を踏み入れてはいけない世界に連れて行かれたかのように放心。葉月のような能力は、役に立つこともあるだろうが、自分から進んで求めるような類のものでは決してない。それだけに、葉月の勇気ある行動にただただ感服。2017/06/04
nyanco
53
死者の想いを見る…という能力自体は小説や映画に何度も使われているから、何か目新しさが欲しかった。能力に戸惑い、その能力のせいで自分に関わった知人や友人が殺され、戸惑う葉月の様子は良く描けていたが、やはりその先に彼女自身の成長や強さが欲しかった。また、タイトル「キルリアン・ブルー」の元になったキルリアン写真、これが生かしきれていないのが残念。ずっと気になっていただけに何だか拍子抜けでした。タイトルから勝手に宮部さんの「クロスファイア」のような作品をイメージしてしまったのが最大の失敗だったかも…続→2011/04/23
Yuna Ioki☆
48
1505-201-32 いつもの矢崎作品と全く違うのでぶたぶたさんのような物を期待していると肩透かしを食らうので注意要。特殊能力は遺伝するのだろうか?ミステリてしてもそこそこ楽しめる作品でもある。2016/06/18
キラ@道北民
37
ぶたぶたシリーズ作者のミステリー。読み落としていた1冊。最近は『ぶたぶた』シリーズや『食堂つばめ』シリーズでほんわか癒し作品が多いけど、初期はこういう怖いミステリー書いてたなと思い出した。死体の手に触れると記憶が読めるという、特殊能力を持つ女子高生が主人公。女子高生には、かなりエグい。彼女の強さというか、父親を思う気持ちだけが救いだった。でも、読みやすいので、ぶたぶたファンにはオススメしたい。2017/06/19