爛れた闇の帝国

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048741385
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

高校2年生の正矢は生きる気力を失っていた。先輩でもあり不良の崎山が、23歳も年の離れた正矢の母親と付き合い出し、入り浸るようになったのだ。学校も退学し、昼間からぶらぶらと過ごす正矢に、小学生の頃から親友同士の晃一と絵美子は心配して励ましてくる。一方、独房に監禁された男が目を覚ました。一切の記憶を失い、自分が何者であるかもわからない。どうやら自分は大東亜戦争まっただ中の東南アジアで「大罪」を犯してしまったらしい。少しずつ記憶を取り戻す男だが、定期的に現れる謎の男によって拷問が始まった…。やがて、絶望の淵にいる正矢と男は、互いの夢の中に現れるようになった。しかし、二人の過去には恐るべき謎が隠されていた!日本推理作家協会賞受賞『粘膜蜥蜴』から1年半…満を持して放つ、驚愕のエンタテインメント。

著者等紹介

飴村行[アメムラコウ]
1969年福島県生まれ。東京歯科大学中退。2008年『粘膜人間』で第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞しデビュー。第2作『粘膜蜥蜴』が「このミステリーがすごい!」で6位、「週刊文春ミステリーベスト10」で7位、「最高の本!2010」国内ミステリー編で2位など、年末ミステリランキングに続々ランクインする。10年、同作で第63回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。ホラーとミステリを融合した次代のエンターテインメント小説界を担う新鋭として、今最も注目を浴びている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bugsy Malone

73
監禁され拷問を受ける記憶を失った大東亜戦争時の兵士、怠惰な日常を送る心に穴が空いた高校生。ふたりは夢の中で交錯する。止めとけばよかったと思う程に嫌ぁな話。嫌なんだけど読んでしまう。気付いてみたらもうラスト。で、ラストもやっぱり嫌ぁな結末。流石です。2017/10/10

carl

19
飴村行氏初読み ハマルちゃった人は大ファンになるんだろうなぁって感じ、結構行っちゃってる感じだったけど冷静さは失ってないような・・「私は良くわかない で良いんだろうな」2018/01/21

MarsAttacks!

9
てっきり「粘膜シリーズ」と違うテーストの作品と思い手にしたのですが、痛々しくグロテスクな描写、尊大過ぎか卑下過ぎか、どちらかに偏る歪んだ登場人物達、同じ感じの物語でした。でも二つのパートが徐々に重なり合い、結末に向かっていくところは面白かったです。2013/07/18

村山トカレフ

8
文庫は読了。今回は単行本。再読の態。粘膜シリーズが有名な著者だが粘膜以外も書いております。粘膜ほど粘度は高くないがそこは飴村行。ノンオイリーなワケがなく、程よく粘つき暗鬱で、圧倒的に救いがない。舞台は平成初期の現代なのに、お得意の軍隊描写とエグい日常のせいでどうでもセピア色。地下のおぞましき所業なんて南方の基地以外ありえん活写。慧爾の「人間の心の奥底には必ず爛れた闇が潜んでいる」には首肯。でなければ日々、こうまでも胸糞悪い事件は起らない。さて、飴村さん。最新作には肩透かしを喰らいましたよ。早く次作を!2019/02/04

bam

8
粘膜戦士を残してこちらを読了。わけ分からんうちに切り刻まれて拷問されていく兵隊さんと、アラフォーママが鬼畜男子高校生とラブラブで困ってるニートくんのお話が交互に展開していく。このふたつがどう繋がるのかワクワクですよ。拷問してる憲兵さんが「(どんな罪で拷問してるのか)詳しく説明してやる。」って言った時読んでるわたしが「早く教えてくださいぃ!」って懇願ですよ。期待を裏切らない。とっても素敵なラストも待ってる。はぁ面白かった。2017/06/08

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