マリアビートル

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  • サイズ B6判/ページ数 465p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048741057
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

物騒な奴らが再びやってきた! 三年ぶりの書き下ろし長編登場!!
酒浸りの元殺し屋「木村」。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」「檸檬」。運の悪い殺し屋「七尾」。物騒な奴らを乗せた新幹線は、北を目指し疾走する! 『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。

内容説明

元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。ツキのない殺し屋「七尾」。彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み―物騒な奴らが再びやって来た。『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。3年ぶりの書き下ろし長編。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

修一郎

595
グラスホッパーの続編ということだけど,もろでした。第二部と言ってもいいぐらい。グラスホッパーを読んだ直後でよかった。モダンタイムスから継承している世界観をふまえつつ,今回登場の敵役王子慧に語らせる構成。この性悪キャラに,作者もかなり託けて言わせてみたという感じ。とはいっても物語はいつもの伊坂節全開のスピードショー,疾走感溢れる2時間半のエンタテイメントでした。この閉じた空間での殺人劇,演劇向きだなと思いました。伊坂作品はカメラ視線描写のためいつもは映画的と思うのですが。トーマス薀蓄たっぷり。復習しとこう…2014/05/18

くろり - しろくろりちよ

471
『グラスホッパー』の続編に当たる物語として。元殺し屋の木村は王子に復讐するために、蜜柑と檸檬の二人組は誘拐された子どもとカネを狙うために、七尾…天道虫はそのカネを狙うために、雀蜂は子どもの命を狙うために、それぞれの目的を抱いて同じ新幹線に乗り合わせる。『グラスホッパー』に出て来た殺し屋槿や鯨のその後にも触れられている。世の中の流れは大きなシステムによって決められている…伊坂幸太郎の本は一貫してそう訴える。その中で生き残るのはどういうことか、と。2011/08/01

kishikan

436
グラスホッパーは相当前に読んだ作品なので、細部は記憶していないが、僕はどちらかというとグラスホッパーの方が好み。舞台が東北新幹線っていうところが伊坂らしく、電車という閉ざされた空間での殺人ゲームがどのような展開になるのか、後半になればなるほどわくわくさせる。檸檬が殺されちゃうのかぁ・・・もったいないなぁ、グラスホッパーの鈴木さんはこの事件についてどう思ったんだろう・・・・、木村夫妻が再び登場する場面があるのだろうか、そして中学生君は本当に殺されたのか? う~ん、謎は深まるばかりだなぁ・・・!2010/12/29

ちはや@灯れ松明の火

388
てんとう虫は背にマリア様の7つの悲しみを背負って飛び、東北新幹線は内部に悪党御一行様を抱え込み走る。時速200km超で疾駆する巨大密室、一路北上、そして始まる探偵と犯人は紙一重の連続殺人劇。意識不明の息子の復讐に燃えるアル中親父、文学青年とトーマスフリークの果物コンビ、災難遭遇率ピクトさん並の不幸な眼鏡くん、極悪非道の鬼畜中学生。愛すべき悪党と唾棄すべき悪人、トランクと死体を巡り絡み合う私利私欲、腹探り合い罠仕掛け合い、座席もトイレも死屍累々、終着盛岡駅まで生き残れるかは運次第。そして誰がいなくなった?2010/11/07

383
一瞬の隙も見せるな。自分の軸は、自分で決めろ。新幹線の中で行われる心理戦、騙し合い。情けは無用。生き長らえることがどれほど難しいか。賢いことが必ず良いこととは限らない。人間らしい感情を無くした可哀想な王子様。人から叱られることなんて無かったでしょう?質問の、自分なりの答えは出たのかな。蜜柑と檸檬。彼等の掛け合いと絆は本物。純粋な檸檬、仲間思いの蜜柑。殺し屋なんて物騒な仕事で出会わなければ、共に歳をとる無二の親友になっていたことだろう。人間守る者が居るから強くなれる。言えることはひとつ。必ず最後に愛は勝つ。2011/09/20

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