内容説明
千里、朝日、弥刀はある誓いを交わし“ともだち”になった。しかし、「同盟」は朝日が弥刀に告白したことでゆらぎ…。数日後、千里は駅のホームから落ちて死んだ！「忘れ物をしてしまいました。近いうちにお迎えにあがります」葬儀から数日後、千里からのありえない電話が誓いを試す―。
著者等紹介
森田季節［モリタキセツ］
１９８４年生まれ。兵庫県神戸市出身、京都大学卒。福井県在住。２００８年『ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート』で第４回ＭＦ文庫Ｊライトノベル新人賞優秀賞を在学中に受賞。同年９月、同作品でデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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nyanco
40
タイトルと表紙だけに惹かれて、何となく読み始めたのでビックリ、唖然…。乙女チックで3人だけが共感できる青春や恋の話かな…って思っていたらホラーあり、ミステリーも加わり、何ともこのページ数にぎっしり！満載なのに、それに過不足を感じることもなく凄いの一言。千里が魅力的なんですよ。千里の死後、彼女に呼び出されて不思議な世界に閉じ込められた弥刀と朝日シーンのもとても良かった。読みなれない分野だったので確かに読みにくかったけど、この作品好きです。続→2010/08/19
ラグエル
20
千里の台詞が、とても楽しい。暴力的だがずばずば核心をえぐる。小気味の良い台詞が続く。「どうせ死んだって誰かは悲しむんです。悪人には悪人の友達がいるでしょう」「二人の距離なんて変わりっこないんです。早く会いに行こうっ気持ちがあるかどうかなだけです」「ある程度かわいい子に告白されてもほおっておくほど達観していたら、人類はこんなに増えはしてませんよ」「まだ好きでないから、つきあうんですよ。好きになりたいのです」「芸術をわかる高校生はいませんよ。わかるからって長々しく解説されても困りますしね」あー、あるある。2011/06/01
そうたそ
15
★★☆☆☆ あまり好みではなかった。独特なストーリーというか、ものの捉え方が独特だな、と。「ともだち同盟」っていう言葉であったり、セリフ回しとか。なんとなくこのタイトルの裏にダークな部分が潜んでいる感じがしたのだが、案の定読んでみるとさわやかな青春ストーリー、とはいかず。面白いっちゃ面白いんだけど、もうひと押し欲しいかなあ。ここまできたら好みの問題なのかもしれないが。2012/10/10
しろ
14
☆７ こういうのはやっぱり好きなんだよなー。ヤンデレの千里を中心にした歪な関係の三人の少年少女。ともだち同盟を結ぶことで強い絆があるのだが…。二人が付き合うことによってさらに歪んでいく。そして千里が死んで…。ここらへんまですごい良かったんだけど、終盤のファンタジーな展開は個人的に好きじゃなかった。もっとズバッと終わらせてくれたらさらに好きだったな。強い感情に引き込まれていく主人公の少年がの行き先は必然だった。トリスタンという媚薬を作る千里は、本当の魔女のようで、全てを支配していた。2012/08/13
佳容
13
これは、初めて食べた（読んだ）味かも。美味いとも不味いとも判断つきかねるような。私は千里を認めない。が,そう思ってしまう時点でかなり囚われている感を否めず…。私はまず「登場人物に感情移入型」なので、本来ここで破綻しているのだが、ストーリーは緻密で、ホラーもミステリーも鉄オタク要素も有りながら、一貫したブレ無さは圧巻。利己的で破滅的でだけど淋しがりやの魔女の吸引力は、認めざるを得ない。2010/08/31
