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春の小夜

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  • サイズ B6判/ページ数 204p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784048740449
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

年下の青年、忘れえぬ初恋の人、野良猫、不思議な美女、孤独な少女…によせる、5つの愛を綴った、珠玉の小説5編。愛の喪失、青春の郷愁、ささやかな魂の小説集。

著者等紹介

松本侑子[マツモトユウコ]
1963年、島根県生まれ。筑波大学卒。87年、『巨食症の明けない夜明け』ですばる文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しょこら★

11
失われていく、淡く切ない恋心。ひとは、ぬくもりがなきゃ生きていけない―それを求めて伸ばした手が、届きそうで届かない。『夜ごとの美女』『春の小夜』がすき。絵本のような、美しいファンタジーと、若さゆえの無鉄砲で無邪気な気持ち。切ない、ほんと。2013/07/21

野のこ

7
孤独で切ないけどあたたかい物語たち。主人公の目に映る情景の描写が美しい。そこから香る匂いや空気感も伝わってきました。「夜間飛行」この話は辛かった。寂しいときに売れ残りの花束なんて買っちゃダメー!!「人なつこい」最後、山内の『なれなれしいのか人なつこいのか。』の呟きが微笑ましかった。光恵と幸せになってほしいです。「夜ごとの美女」不思議な話。『ミレーユ、きみの見たかった一ブルターニュの海だよ』に涙。松本さんの本をもっと読みたくなる一冊。2016/09/08

小瑠璃

6
松本侑子さんといえば、私にとっては「赤毛のアン」の翻訳者さん。とは言え、作家としての作品を、アンに近しいものを求めて読むとケガします(笑)この本はしっとりほろ苦い、大人のための短編集。「夜ごとの美女」すごく好みでした。パリの街の描写は、「赤毛のアン」をはじめ、自分の憧れるさまざまな物語の舞台の国を、実際に訪れている著者ならではの表現かなぁ、なんて思います。まるで目の前にあるように、それでいて、現実より一層ロマンチックにパリの街がうかびあがるのは、著者や読者の憧れが反映されているからかもしれません。2010/11/17

チェス

5
読みやすい短編集。図書館本。2019/05/25

鳩羽

5
日々のことに一々傷ついてなどいられない年頃になっても、懐かしい思いでには感傷を抱き、明日のことに憂いを感じずにはいられない。そんな風に淡々と受け入れるしかない現在は無色透明で味気なくもあるが、その中にちょっと彩りを落としてみたかのような短編集。悲しくてもちょっと明るいところがよかった。2010/07/25

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