内容説明
名古屋に暮らす高校生の甘栗晃は、私立探偵だった父の跡を継ぎ、探偵業を始めたばかり。そんな彼の前に、とんでもない依頼人が現れた。元「名古屋最凶の中学生(戦車)」の肩書きを持つ、同級生の徳永。彼に頼まれたのは、目前で「消えた」小学校時代の恩師を探すこと。けれど依頼を受けてすぐ、晃のもとに脅迫状が届いて…!?大人気青春ミステリ続編、全編書き下ろし。
著者等紹介
太田忠司[オオタタダシ]
1959年愛知県生まれ。名古屋工業大学電気工学科卒業。81年大学在学中に投稿した「帰郷」が星新一ショートショート・コンテストで優秀作に選ばれる。90年『僕の殺人』で長編デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しろいるか
68
前作より面白かった。甘栗くんに、正体のわからない恨みを向けられたり身の危険が迫ったり、リーダビリティが上がる要素が増した気がした。甘栗君、ホータローに似てるかな?と思ってたけど、彼よりもアツくて行動力がありますね(笑)ヤクザ対高校生の決着がちょっとご都合主義かなと思ったりしたけど、さくさく読めておすすめです。フィクサー・直哉の暗躍ぶりがまだいまひとつなので、さらなる続編希望。ところで、コメダって名古屋のコーヒーチェーンだったんですね。我が家の生活圏内に3店舗もあるw俄然シロノワールを食べたくなった。2011/08/23
真理そら
49
2作目から読んでしまった。が、問題なく楽しめた。高校生探偵の甘栗君は人探しの依頼をなんとなく受けてしまう。巻き込まれながら「幻の女」を探すハードボイルドタッチの青春ミステリー。チャンドラー風に締めてあるのにも笑える。名古屋在住の人ならもっと楽しめるんだろうなあ。2024/10/16
Penguin
43
甘栗探偵2作目。学校生活にも戻りそこでの依頼。依頼内容が大きくなっていきちょっと驚いたが、やはり読了感はすっきり。被害者と加害者の問題は、深く切ない(ノ_・。)2011/10/23
しょこら★
38
ハードボイルド甘栗少年。最初はただの?人探しだったはずが、次第に雲行きが怪しくなり、関係者の自殺、不良の脅し、自宅には嫌がらせ、果てには……!それでも乗り掛かった舟、途中で投げ出さないのは優しさなのか意地なのか、探偵業を続ける。解決するまで、どこまでもいつまでも依頼者を見捨てない。なんかでも、普通にしてるみたいに見え(読め)るけど…そうだ、甘栗くんはお父さん死んじゃったんだよね。高校生が体験するにはスリリングで、とても切ない。シロノワールみたいに、甘くないよ世の中は。2012/01/15
ゆう
28
図書館本。甘栗シリーズ2作目。同級生の徳永から昔の担任の先生を探してほしいという依頼を受ける。徳永くんが思った以上にいい子で音辺先生がどうも嫌な感じだなぁ。ここでもチラリと登場した涼子さんにニヤリ。シロノワールってホントにあのシロノワールのことだったのね。よく見れば表紙のイラストも甘栗くんが食べてるじゃない、シロノワール。2015/12/20