内容説明
『ドラクエ』も『FF』も始まっていなかった頃に、こんなにすごい物語があった!現世の鏡―異世界バイストン・ウェルの国盗り物語は、おもわぬ結末へ。
著者等紹介
富野由悠季[トミノヨシユキ]
1941年神奈川県出身。日本を代表するアニメ監督の1人であり、「機動戦士ガンダム」シリーズの総監督にして原作者として知られる。多くのヒットアニメを手がける一方、作家としても活動を続け、オリジナル作品、ノベライズ、エッセイ、対談集をふくめ60冊以上の著作がある。2009年、ロカルノ国際映画祭で名誉豹賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sibafu
5
長い戦いだった。聖戦士・迫水真次郎の戦はひとまず終わった。剣の争いに銃器が混ざり始める点でも戦国時代みたい。一方、『指輪物語』や『ホビットの冒険』のような中世のファンタジーらしくあり、個人的には『ファイナルファンタジータクティクス』や『タクティクスオウガ』を思い出す。妖精のようなフェラリオのノストゥ・ファウが可愛らしく、読んでいると『エルガイム』のリリス・ファウの姿が頭に浮かんでくる。三巻からようやく読みたかったOVAでの現代のストーリー。ここまであまりに長かった。2015/12/05
北白川にゃんこ
4
異世界で日本軍人が日本軍を思いながら覇道に向かう。凄い発想だよなあ。ギリギリ戦争を知る富野監督だからこそ、か。まあ、考えているのは交尾のことばっかなんだけど。それもまた富野。これで平成のリーンの翼に続いていくのか。2020/09/06
tomdam
2
大規模な戦争活劇でありながら、日本帝国主義の問題を洗い出し、中心にあるのは男と女の性愛論。これぞ富野エンターテイメント。オーラバトラーは出ないものの、壮絶な描写に引き込まれた。人物がつぎつぎに死んでいく後味の悪さ。いよいよ次から完全新作。こころして挑むぞ2010/04/16
内間悠介
1
コミック版(アニメ版に準拠)を読んだ後に、これを読むと迫水の心理がようやく繋がった。衝撃過ぎるラストに、戦後の日本についても、そういう視点で…と。3巻を読むのが怖い気もする。2013/01/13
Amarilli
1
読中感じていたが、<続>の文字まで読み終えて改めて実感する。ぼくの持っている旧版の記憶と、今読んだ完全版の内容とがかなりの食い違いが出ている。どういうことだ、全面改稿とかの比じゃない。そこでインターネットで調べてたらあるじゃないか理由が。OVA1話で切ったよ。とにかく、次巻から書下ろしである。これまで以上に読者を消耗させる戦いが続くであろうが、それは著者にも同様である(と思いたい)。そんな御大、古希間近。マジか。ところで、表紙の方々ってガロウ・ランのお二方ですよね?寺田絵はインテリアにもお勧めです;)2011/03/04