内容説明
突如発見された妖怪のDNA。それを持つものを「妖人」と呼ぶ。お茶室「妖〓(き)庵」の主である洗足伊織は、明晰な頭脳を持つ隻眼の美青年。口が悪くてヒネクレ気味だが、人間に溶け込んで暮らす「妖人」を見抜く力を持つ。その力のせいで、伊織のもとには厄介な依頼が絶えない。今日のお客は、警視庁妖人対策本部、略して“Y対”の、やたら乙女な新人刑事、脇坂。彼に「油取り」という妖怪が絡む、女子大生殺人事件の捜査協力を依頼された伊織は…。
著者等紹介
榎田ユウリ[エダユウリ]
東京都出身。おもにライトノベルにて活躍する気鋭。榎田尤利名義でも著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takaC
105
この話の中では、悪いのはほとんどが人間。2018/02/21
りゅう☆
100
角川ホラー文庫で読了済み。やはりストーリーの設定とキャラが絶妙!脇坂は天然だし、マメは可愛いし、厳しさの中に優しさが必ずある伊織には絶対的な信頼度を感じる。そして様々な伏線があることに気付き、何度も読み進めては気になる場面に戻りを繰り返し、前回読んだ時よりじっくり読めたと思う。まだ青目がこんなに近くにいて、普通に会話してた時もあったんだと改めて思う。そしてマメのその後の事件を知ってるからこそ、小豆とぎの属性の性質を表した言葉をすでに記されてたのにドキっとした。純粋なキノくんの命がけの思いに涙です。2021/05/09
モルク
98
特殊なDNAを持つ「妖人」と人間が共存する社会で、警視庁の妖人専門対策本部「Y対」の刑事たちと、相談役で妖人の見分けが出きる茶道家の洗足詩織が事件に挑む。座敷わらしのキノくんは純粋で可愛らしい、金平糖をたくさんあげたくなる。そして小豆とぎのマメもかわいい!結局は、人間が一番怖いということか。その嫉妬心や妬み恨みが憎悪に繋がる。シリーズものらしいので次も読んでみたい。2021/06/22
ヒロ@いつも心に太陽を!
70
読みやすくて面白かった(*^□^*)妖人設定に「なるほどー、ありえなくないかも」と思いつつ半身浴読書で読了。洗足サンの縫われた左目の描写が印象的。そしてこの話は青目の存在がポイントやんね。途中、誰がその台詞を言ったのか判断に迷う場面が多くミスリードされかけたけれど、最後まで読むとほとんどが彼の存在であったことに気づいて納得す。しかし妖人よりも人間の、それも女って怖いなぁと・・・。いや私も同性なんだけれど(笑)続編も出ているので是非とも読もうと思う!!2013/07/27
えみ
56
また何とも奇怪で諧謔的な小説に出会ってしまった。「人ならざるもの」として人間と同じ姿をし、人間と共に暮らしている“妖怪DNA”を持つ「妖人」という存在が認められている世界。素敵すぎる世界観。更に可愛く美しい妖人たちが次々登場するという、願ってもいない展開。妖人が関わった事件を専門にする警視庁Y対の刑事と、美しく気高い茶道家・伊織が追う「油取り」妖怪が関わったとみられる殺人事件。差別という日常の悪意や、母親への愛情のカタチ、友情という名の複雑な関係が残酷に交わるファンタジー×ミステリーが存分に楽しめる一冊。2021/05/30
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