内容説明
医者を夢見る少年・臨は、数百年後の廃墟と化した病院で目が覚めた。ファンタジーの世界に迷い込んでしまったかのような未来に戸惑いながらも、優しい看護師ロボットたちと共に生活をはじめる。しかし人との触れあいを求め病院を飛び出した臨は、地図にない街に手紙を届ける野性的な少年・ソウタと、どこか懐かしさを感じさせる黒い翼のはえた猫のアルファと出会い…!?希望の旋律が暗闇に光を照らす子供たちの新世紀ストーリー。
著者等紹介
村山早紀[ムラヤマサキ]
1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で第15回毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hirune
51
ファンタジーだけど、とても切ないです。コールドスリープから目覚めた世界は戦争と災害を経て荒野になった異世界だった。よく異世界に飛ばされて旅をするお話があるけど、これは究極の異世界だと思う。元に戻るのは不可能だから辛いです。臨が見知らぬ未来で個性豊かな仲間と巡り合い旅に出るまで、の物語でした。心が弱ってる時は読むのは危険かも。とりあえず外では読めない!私はアルトの事故の場面では真剣に大泣きしちゃったもの~。゚(゚´ω`゚)゚。2017/04/12
はる
29
村山作品でこんなに悲しい気持ちになったのは初めてかもしれません。途中で本当に辛くなってきましたが、この作家さんがこんな辛いまま終わらすはずがないと信じて読み進んで行きました。最後は希望が見えてきたけど、ここがスタート地点って感じなので、この続きを読んでみたいです。どうやら、これで完結のようだけど、臨やソウタ、チヒロ、ひまわりさんにテディに明るい未来がありますように。2020/01/02
nana
29
図書館:ちょっと「A.I.」を思い出す感じですが、優しい人と悲しい人、賢いにゃんこが出てくるお話でした。アルトの場面では号泣でした。続きが読みたいです。2017/04/21
Norico
17
未来の物語でも、やっぱり風早は不思議な街。猫のアルファがかわいい。しゃべれて飛べる猫とか無敵。チヒロとひまわりさんを救うまでの臨とソウタの冒険も読みたいなぁ2020/06/20
土瀝青
17
図書館本。大切な人、家族、友達。伝えたい思いや言葉は、こんなにも伝わりにくいものなのかとつくづく思う。でも、伝えなくちゃねと思う。2016/10/17