風の音が聞こえませんか

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  • サイズ B6判/ページ数 429p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048737906
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

川村美知は、保健福祉センターの障害保健福祉課で働く新人ケースワーカー。統合失調症を抱え、通院も服薬も途絶えたまま一人暮らしのアパートにひきこもっている杉浦晃の母親から相談を受けた彼女は、晃の訪問指導を引き受ける。何度も厚い壁に跳ね返される美知だったが、しだいに彼女のひたむきさが晃の心を開いていく。美知は、晃との間に些細な共通点を見つけては喜び、二人でいると素直な気持ちになれるのだった。だが、晃の回復に取り組む中、美知は、晃の主治医・佐伯にも惹かれていく…。優しさに溢れる筆致、美しいラストシーンが胸を打つ、かつて書かれたことのない恋愛小説。

著者等紹介

小笠原慧[オガサワラケイ]
1960年生まれ。香川県出身。京都大学医学部卒。2000年、『DZディーズィー』で横溝正史賞受賞。また、精神科医・岡田尊司の名義でも作品を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あっ!chan

30
統合失調症の青年と彼の担当になった新人ケースワーカーの恋、更に担当精神科医が絡む三角関係(?)と書くとドロドロした感じがするけど、実際は二人の禁断(?)の恋愛物語…展開は早いし、心理描写もちょっと薄っぺらな感じがして、期待するほど心が惹かれなかったけど、登場人物は全員良い人、そして結末はすごーく切ない純愛物語でした。「彼を患者として出なく、人として愛した。ただそれだけ。」というセリフがこの小説の全てを言い表しています。2018/12/27

ノア

8
読みやすくて、どんどん読み進められたがちょっと内容の薄さが目立った。そのせいか、読み終わったときにあまりこう考えさせられたことがなかった。残念だったのはお金がなくなってどうしようかってなった時に競馬に行ったことだ。そこは違うでしょって思ってしまった。(笑)2018/03/13

Hiro567

6
いろいろ、考えさせられる、こころの糧になる本でした。2015/10/03

たこやき

5
429頁もあるのに、全く主人公・美知の日常が見えなかった。どういう日常で、どのくらいの給与をもらって、どういう生活を送っているのか? など。台詞だけで「批判的な人もいる」とか、(医療費やらが足りなくて借金し、返済するために仕方なく)水商売を始めたのに、知人に見つかった途端に「何とかなる」とそれを辞められても……。明らかに、ケースワーカーとしての一線を越えた方向に向かった兆候が見えているのに、事件になるまで何もしない同僚とか、あまりにあり得なさすぎる。2009/12/27

ぽけっとももんが

4
これでいいの? 分厚くて読みやすいけど、安っぽいメロドラマ。晃の病気は、薬を飲んだだけでそんな風によくなっちゃうものなのか。冒頭を読んで、くだんの病気についての理解をもっと深められると思って読んだんだけど、結局さっぱりわからなかった。何よりこのケースワーカーの行動はまずいんじゃないですか。弱っている人が、相談に乗る医者やカウンセラーに疑似恋愛感情を持つ危険性は、素人でも知ってるよ。そして一年間、何してたの。ほかの仕事していたの。まったく好感も共感も持てない主人公でした。2014/05/11

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