てのひらの中の宇宙

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  • サイズ B6判/ページ数 184p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048737135
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ミライとアスカ、2人の子どもたちと暮らすぼく。妻は、再発癌で入院した。子どもたちが初めて触れる死、それは母親の死なのだろうか。地球の生命、その果てしない連鎖。死は絶望でないと、どうやって伝えたらよいのだろう?生命のつながり、心打つ宇宙小説。

著者等紹介

川端裕人[カワバタヒロト]
1964年、兵庫県明石市生まれ。千葉県千葉市育ち。東京大学教養学部卒。科学史、科学哲学を専攻。98年、『夏のロケット』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エンリケ

44
幼児と父親の会話を中心に展開する内省的なお話。父親が息子に教えるのは分子物理学から宇宙の成り立ちと容赦無い。でも息子は不思議と本質を理解し、宇宙へと思いを馳せる。母親がガンで入院中という寂しい家庭のはずが子供達は元気だ。彼らの瑞々しい感性を大切にする父親は見上げたもの。無限に広がる宇宙と有限の人間の命。その対比は不安感を煽ると同時に命への愛おしさも助長する。随所で登場する亀が何かを象徴しているようで印象に残る。少しくファンタジー色を帯びた優しい物語。でも中途半端な終わり方は少々物足りなく感じてしまった。2017/02/22

パスティル

27
【宇宙を読む 新月読書会】はじめての作家さん。昨日図書館から借りてきました。宇宙に興味を持つ子供にうまくお話する父。子供は親の背中を見て、育ちますね。プラネタリウムに久しぶりに行きたくなりました。家族っていいなあ。ただし、今日子さんどうなったかなと気になります。2015/11/03

to_chan

8
母親が入院している家族のお話。生き物や宇宙に抱く関心を母親の命に重ねる男の子。都会の中の大理石に化石を見つけに行くシーンがとても良い。ラストに至るまで劇的な展開はなくて、きっちりエンタメというより、書かなければならない想いが一気に綴られたみたいなお話でそこが好き。川端裕人の作品に外れなし!2021/10/24

tokotoko

7
ミライ君の「~だぞ」という口調が印象的でした。きっと小さい子がかわいい声で言ってるんだろうなぁ!お父さんの知識がすごくて、生物から分子、原子、素粒子まで追求したかと思うと、大きく宇宙までスケールがアップし・・・・すご~いすご~い!って思いながら読みました。途中、家族について描かれてる部分が出てきます。もしかして、作者の思いが投影されてるのかな・・・・なんて想像しました。すてきな家族のお話でした。2012/08/25

スノーシェルター

7
重くて悲しい話…のはずなのに、父と子のやりとりが素敵。こんな父に憧れる。宇宙に対する考えは、自分が子供の頃感じたことと同じだった。「無限は怖い」子供が大きくなったら、ぜひ読ませたい。2010/08/11

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