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ニート

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  • サイズ B6判/ページ数 169p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048736435
  • NDC分類 913.6

内容説明

どうでもいいって言ったら、この世の中本当に何もかもどうでもいいわけで、それがキミの思想そのものでもあった―。洗練と節度を極めた文章からあふれ出す、切なくも甘やかな感情。川端康成文学賞受賞、気鋭の作家が切り取った現代の生のかたち、珠玉の五篇。

著者紹介

絲山秋子[イトヤマアキコ]
1966年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、メーカーに勤務。営業職として福岡、名古屋、高崎、大宮に赴任。退社後の2003年、「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞を受賞。同年発表の短篇「袋小路の男」で04年に川端康成文学賞を、『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞をそれぞれ受賞。この間、芥川賞候補に三度、『逃亡くそたわけ』では直木賞候補にもなる。新作が待ち望まれる今もっとも注目を集める気鋭の作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

出版社内容情報

ナイーブで無駄のない極上の文章と鋭い感性でとらえた現代人の孤独、寂寥、そして自尊心・・・。気鋭の女流作家、渾身の傑作短編集。

久しぶりに覗いたキミのブログには、極度の窮乏を示すキミの生活ぶりが記されていた。食事は週に三食。一食は具のないインスタントラーメンで、あとの二食は調味料だけで作るチャーハンだった。食事のない日は水道水だけ。シケモクさえもなくなり、全財産は3,000円を切っていた。勤務先をやめ、引きこもり生活を続けるキミが何よりおそれたのは電気が止められること。ネットを切られることだけは避けなければならなかった。キミが死んでしまうと思ったのは少し大げさかもしれないが、どうしてこんなになるまで私に黙っていたのかと思っていたら、不意に泣けてきた……。駆け出しの作家としてようやく本が出せるようになった女性作家とニートの青年との、友情とも恋愛とも言いがたい微妙な関係を描く表題作の「ニート」。
 他人を傷つけることを避けようとするばかりに優柔不断に陥り、かえって人を傷つけてしまうホテルマンの主人公と、育ての親である叔母、遠距離恋愛中の女医との距離とその揺らぎを描いた「へたれ」ほか、いずれも珠玉の五篇。
収録作=「ニート」「ベル・エポック」「2+1」「へたれ」「愛なんかいらねー」