管仲〈下〉

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管仲〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048734486
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

不遇な日々を過ごす管仲に一筋の光明が射した。斉国の公子小白の傅となった鮑叔の推挙により、管仲は公子糾の家宰となる。ふたりはともに力を合わせて斉国を盛り立てていこうとするが、時は争いの絶えない春秋の世、朋友である管仲と鮑叔も、いつしか戦渦に巻き込まれていく…。壮絶な人生のなかで、管仲は一本の矢を放つ。それは、彼と中華の運命を一変する、新しい時代への嚆矢であった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

15
「許す」の一言が言えなかった君主は暴走する。彼に父親を殺され、母親を奪われてもなお国のために、恨みを押し込め「許し」た魯の荘公。そして桓公は事もあろうに自分を射殺そうとした管仲を、国のために「許す」。管仲もまた、自らを窮地に陥れた男を自分の部下にし、「許す」側の人となる。復讐と許し。いずれを選んでも、厳しい道が待っている事が、 読み取れる。けれど、私が望んだように、管仲が私情を優先していたら、 被る被害は、甚大だったろう。かわいげのなさには、理由があった。 その先には、目指すべき理想の君主像があった。2003/05/02

ミネ吉

14
管仲の内面描写が続く上巻から一転、下巻は春秋時代のダイナミックな勢力争いが描かれ面白かった。管仲と鮑叔は敵味方に分かれ、結果として鮑叔が抱く公子小白に軍配が上がる。管仲の才を信じて疑わない鮑叔は、疑念を持つ主君を説き伏せて管仲を小白の宰相にしてしまう。そこから斉の快進撃がはじまる。管仲は異能の人でありながら、どこか運命を諦めているところもあり、鮑叔がいなければあっさり引退するか死んでいたのだろうな。二人の性格はおそらく小説的創作なのだろうが、うまく史実につながっていると思う。2024/07/20

KIWA

8
管仲の凄さよりも、鮑叔の潔さが光る後半だった。紀元前600年代の話とは言え、いや、むしろそのような古代だからこそ、この鮮やかな退出劇は光るのではないだろうか。なかなかできるものではない。今の政治家に知ってもらいたい。岸田さんが政治を受け渡したのは、管仲となるべき人なのでしょうか。いや、岸田さん自身が鮑叔には程遠いわけですが。管仲が政治の表舞台に立って以降、鮑叔の話はほとんど出てきませんでしたが、あっさり引いてしまったんでしょうね。宮城谷さんの別の春秋ものも読んでみたいと思います。2024/10/06

著者の生き様を学ぶ庵さん

5
管仲と鮑叔の【管鮑之交 管鮑の交わり】は、通り一遍の説明では理解しにくい。宮城谷昌光先生の同著に逢えて、初めて意味が分かった。上下巻を読み通して、しみじみ思う今日この頃。2015/05/23

Koike Katsuya

4
管仲は「無税が理想の富国である」と考え、経済政策を行った。これは普遍的な真理だと思う。2012/06/21

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