内容説明
さまざまな怪物、呪い、厳しい自然、旅人に課せられた苛酷な運命が待ち受ける“幻界”。勇者の剣の鍔に収めるべき五つの宝玉を獲得しながら、ミーナ、キ・キーマらとともに「運命の塔」をめざすワタル。先を行くライバル・ミツルの行方は?ワタルの肩にかかる“幻界”の未来は?そして、現実世界で亘の願いは叶えられるのか―。息を呑み、胸躍る数々の場面、恐ろしくも愛らしい登場人物たち―。物語の醍醐味がすべて詰まった圧巻の2,300枚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風里
60
どこでどの伏線をどう回収するのか気になっていたけれど、上手く回収してあった。 辛いことや苦しいことはいくらでもあるけれど、確かにその度に女神様に希うわけにはいかない。 私自身が美鶴にならない保障もないだけに、今からでも亘の様に成長していかなくてはいけない。2013/07/06
ally
50
冒険小説のお手本のようなワタルと仲間たち。良いヒト達に出会えて良かったね、強くなれて良かったね、と思いながら一気読み。別れの場面はとても悲しくそれもまた泣けてしまったけれど、スッキリして戻ってきた亘にこちらまで励まされました。ジブリでも別世界で成長して戻ってくることが多いけれど、必要としている人が必要な間だけ開かれているような入口って本当にあるんじゃないかな。急に気持ちが楽になったり折り合いがついたり、そういう時はみんな実は足を踏み入れているのかも、なんて思ったりして、だからファンタジーは大好きです。2018/10/14
aya
48
いまだかつて、こんなにも壮大なファンタジーを読んだことがあるだろうか?子ども向けだと思っている方も少なからずいるだろうが私は大人にこそ読んでもらいたい。一歩一歩、前に進んで行くワタルと共に私も一緒に旅をしている気分。沢山の出会いと別れを経て強くなっていくワタル。カッツとロンメル隊長の正義と正義のぶつかり合い。いろいろ考えさせられたし読んでるうちにいろんな感情がごちゃ混ぜになって泣いてしまったり、とても良い話だった。この本に出会えて嬉しい。近いうちにまた再読したい。2015/10/09
Tadashi_N
40
幻想世界での経験で大きく成長した主人公。一緒に冒険していた気分。2017/06/20
ひろぞー
35
よくよく考えると異世界に行くのって凄い決意というか、実際に行って下さいって言われて、ハイ分かりました( ^ω^ )って言えるか?うちは言えないかも。やっぱり行きたいなりの理由があるもんだよね。そのプロセスとか話の展開が納得させられるだけの内容だった。哲学的、道徳的、うーん。真理とか色々考えさせられた。種族間の差別、宗教的差別とか現実でもあるしね。ファンタジーなんだけど中々厳しい内容でもあった。私も欲ありまくりだし反省(苦笑)十二国記とか鹿の王が好きな人とかにオススメかも。2017/10/08