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内容説明
ある日、鉄オタの義兄が部屋で泣いていた。理由を訊くと「偉大なる歴史的建造物の余部橋梁が、その役割を終えようとしているんだ!」と言う。なにそれ?へぇ、兵庫県にあるんだ…などと受け流していたら、なりゆきで、その余部橋梁まで一緒に鉄道旅行をするハメに!奇妙な縁を感じさせる不思議な女の子と出会うことで、またまた旅路が波瀾万丈の様相を見せてきて―。
著者等紹介
安彦薫[アビコカオル]
埼玉県出身。2008年に電撃文庫『機械じかけの竜と偽りの王子』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
dr2006
32
勢いで読んだ続編だけど痛快!面白かった。鉄オタの兄-輝彦は、弟-鉄郎が勤める美容室でビラ配りのバイトをすることになった。偶々ビラを貰い美容室を訪れた偽名-星野パー子は、担当が鉄郎になったことをきっかけに兄弟と意気投合する。兵庫県の友人の結婚式に参列するパー子は、老朽化で廃止になる歴史的建造物「余部橋梁」の最終電車を見に行く二人と日程が重なり、鉄路一緒に旅行することになった。鉄オタの輝彦を毛嫌いする鉄郎だが、そんな輝彦に対して妙に親しみ打ち解けるパー子に疑問を感じ始める。本作も訳あり家族の暖かな再生の物語。2021/01/22
すみの
27
異母兄弟だとわかった照彦と鉄郎は相続したマンションで同居。北海道で父の『安房列車』第一集、第二集を譲り受けるも、第三集の存在を知り、他に異母兄弟の存在がいるかもしれないことに愕然!…だよね。今回はあの余部鉄橋最後の勇姿を見にまた珍道中。そして、高槻さん、カッコいい~。絶対守ってくれそう!前作以上にステキなエピソードでした。次作も読みたい。2015/01/21
どぶねずみ
22
鉄道好きな人にはたまらない作品の続編。近頃の私は橋梁に興味があり、特に橋梁を電車が通過する瞬間の映像が好きなので、余部橋梁をネタにした本作は大好きだ。登場人物に関して言えば、前回同様にビックリ仰天の結末であることに変わりないが、人情味あふれる「おっさん」の行動には泣かされる。人も辛抱強く接していけば、心開くときがくる。(保護猫の本を読んだばかりでどうも重なってしまう) 私自信ももっと人懐こく生きたいな。2024/09/14
ヤスヒ
13
前作は雪の北海道で鉄郎とおっさんの旅を楽しんだが第ニ弾は夏の兵庫県・余部橋梁が舞台。今回も面白かった。やっぱり旅モノはイイ!携帯片手に登場する駅や列車そして余部橋梁を画像検索しながら読んだが普段の生活から抜け出して本当にその場所を訪れているような…夏の日差しと風景が感じられるような…そんな旅特有のワクワク感、開放感が堪らなかった!今回はこのコンビに加え何故か地元・大宮で偶然に出会ったパー子が仲間入り。このコンビ(特におっさん)と妙に気が合うなぁと思ってたが…最後に納得!トリオでの次回作。出してほしいなぁ。2012/09/22
ビスコ
3
二巻は時事ネタで余部鉄橋ストーリー。人の繋がり、というもの、人の顔、というものを感じる作品。クライマックスはとにかく圧巻。三巻、早く出せよ、アスキー・メディアワークス。2014/01/03