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内容説明
他人を生贄にして自らの生を得る―そんな冷酷な選択を繰り返しがらも、生徒たちは課せられたルールに従うことで精神状態をなんとか繋ぎ止めていた。だがゲームは、生徒たち自らの“裏切り”によって、クラス間での騙し合いへと発展する。友人、恋人、血縁―人との“より深い絆”が生き残りの鍵となる中で、鈴木理香という恋人を得た篠原純一だったが……。やがてゲームは最後のステージへ!戦慄のジレンマゲーム、完結編。
著者等紹介
土橋真二郎[ドバシシンジロウ]
『扉の外』で第13回電撃小説大賞“金賞”を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
91
遂に最終巻。学年からクラス単位、そしてついには一対一でボタンを押し合うゲームへとルールが次々と変更になり残酷さが増す。人を犠牲にして勝ち残らなければ生き残ることはできない。協調と裏切り…どうすれば裏をかけるか、心理戦に突入する。誰が…そして目的は、今一つわからなかった。最後に出てきたのって先生?あれれ…2023/02/22
ちーたん
62
★★★☆☆ゼロサムゲーム最終章!突如始まった生贄ゲーム。320人いた生徒は、繰り返されるゲームと罠で50人にまで淘汰されていた。終息を告げる案内人・バニー。でもそれは第2ゲームの幕開けだった!とうとう個人戦へと加速する!果たして待ち受ける結末とは?本作で知りましたが『囚人のジレンマ』という戦略ゲームがあるそうでそれをモチーフとしています。『バトルロワイヤル』のような派手さはなく、心理戦がメイン。一気に読めたので面白かったんですが、同じ繰り返しなので退屈な時も。あと想像してたけどありがちなラストが残念。2019/06/13
えみ
61
蟲毒か!?ありとあらゆる人の感情を集めて、蟲毒を作っていたのかもしれない。と気付いたのは優しさが敗北した瞬間。淡々と決められたルールのレールを進み、生き残りをかけて騙し、蹴落とし、生贄を差し出し、その一つ一つの選択によって同級生を殺めながら這い上がる。泣いても後悔しても決してゲームから降りなかった…たくさんの同級生の屍を積み上げ踏み付け生き残る。その悪魔のような残酷さが勝者になれる条件だったのだろうか。遂に生贄ゲームは人々の「人間」の部分を破壊して最終ステージへ移り、やがて完結する。死ではない恐怖を見た。2023/01/04
た〜
34
結局最後の最後まで根本的なところがわけわからず、のまま終わってしまった感じ2013/11/07
伊瀬有佐
29
終わり方も含めて、いつもの土橋作品でした。色々とすっきりさせてほしいことはありましたが、面白かったです。一気読み。欲を言えば、クラス内での殺し合い――って言う言い方もどうかな――をもうちょっと見たかったかなー、と。/優美が一番悪女ですねー。女の涙には気をつけましょう←/結局人間って言うのは1人では生きられない――1人じゃないってことですかね。生きるにしても、死ぬにしても、誰かに影響を与える。と、そういうことなんだろか2010/12/28