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内容説明
自主制作映画に参加することになった芸大生の二見遭一。その映画は天才と噂されるつかみどころのない性格の女性、最原最早の監督作品だった。最初はその天才という呼び名に半信半疑だったものの、二見は彼女のコンテを読み始めた直後にその魅力にとりつかれ、なんと二日以上もの間読み続けてしまう。彼女が撮る映画、そして彼女自身への興味が二見を撮影へのめりこませていく。そしてついに映画は完成するのだが―。第16回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作。
著者等紹介
野崎まど[ノザキマド]
昭和22年東京都生まれ。『「映」アムリタ』で、第16回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
三つ編み少女の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
た〜
229
ラブコメかと思いきやなかなかのホラーだったり、フェイクの伏線が張り巡らされていたり。笑い転げながら恐怖に鳥肌です2012/05/01
流言
199
天才をどう描くか? というのはクリエイターにとって究極の問いかけである。貧しいセンスでは薄っぺらな才人しか書けないし、潤沢な才能からは様々な賢才が生まれる。そういう意味では、本作の最原最早は立派に天才としての役目を務め上げた。ストーリーはコンパクトにまとまっていながら登場人物一人一人のキャラクターがしっかり立っているしラストも強烈なインパクトを残す。早く読み進めたい! と思うことは多くても作品が終わるのがもったいなくて、もっとこの作品に浸っていたいという思いで読み進めたくなくなったのは初めての経験でした。2013/05/09
まりも
174
再読。野崎まどと言えば全てをひっくり返す最後の大オチが最大の魅力なんですが今作はその中でも本当に最後のためだけにすべての展開が存在しており最後の十数ページが恐ろしい密度を誇っている。軽い掛け合い、二見の努力そして最原とのハッピーエンドにほっと一息ついたと思ったらこのホラーですよ。たった一人の天才が全てを動かしていた物語。2はこれからパーフェクトフレンド全てを繋げた作品らしいので楽しみです。2014/07/02
マーム
168
天才美少女監督最原最早が作る映画『アムリタ』の謎を巡る物語。二見と最原のボケとツッコミのやりとりがおかしくて一気に物語に引き込まれ、これはユーモアミステリーの類かな?と思った時点で既に著者の術中に陥っていたのかもしれません。映画『アムリタ』は「神様の作った映画」そして「人を殺す映画」。一時期話題になったサブリミナル効果の例からするとこういう映像も可能なのかもと思えるところが空恐ろしい。この映画を作ろうと思った彼女の気持ちと真相を知った時の彼の驚愕とが相まって、ちょっぴり甘く切ない青春ミステリーでした。2012/06/21
❁かな❁
132
初、野崎まど作品。第16回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞 受賞作。とても読みやすく一気読みでした!途中からどんどん続きが気になり、え〜っ⁉︎スゴイ〜!!って感じでした!表紙から恋愛系のお話なのかなぁ、でも野崎まどさんだから普通ではないのかなぁとか思いながら予備知識なしに読み、びっくりしました!最後は怖くなってしまいました^^;二見くんと最原さんのやり取りは(特に後半の方)微笑ましくて楽しかったです♪まんまと騙される感じで面白かったです☆なかなか衝撃的でした〜!!他の野崎まどさんの作品も気になります♪2014/05/23