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内容説明
3月。中途半端な時期にやってきた転校生・音無彩矢。そのあまりの美しさに息を呑む教室の中で、彼女は教壇に立ち、無愛想にただ自分の名前だけを告げた。教室全体が次の言葉を待っていた、その時―。「星野一輝」―呼んだのは、何故か僕の名前。「私はお前を壊すために、ここにいる」そして、突然の宣戦布告。ただ超然と、毅然として言い放ち、静かに微笑む彼女の真意は…!?御影瑛路が贈る新作登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
69
日常に拘る主人公一輝と転校生のマリアがループし続ける3月2日から脱出すべく頑張る話。今まで色々とループものを読んできましたが、この作品はその中でも一味違った読み応えがありますね。伏線の張り方、物語の展開共に癖が強いので評価は分かれるタイプやな。最初から場面転換が激しいので慣れるまでに時間はかかりましたが、中盤以降はあっという間に読み終えてしまいました。登場人物もそれぞれエッジが効いてるのも魅力。特に茂木さんは序盤、中盤、終盤とそれぞれ印象が激しく変わりますね。今後の展開が楽しみです。2015/04/17
くろり - しろくろりちよ
23
『はこマリ』一冊目「拒絶する教室」。何でも願いを叶える「箱」という存在。日常を願う一輝は、箱の願いを蹂躙する者であり所有者とは対立せざるを得ない。※ネタバレ注意※今回の箱の所有者の本当の願いは、本当にささやかで純粋で、死なないことじゃなくてただ好きだと伝えたいことで、箱の最後のシーンは切ない。それでも踏み躙らなければならない一輝の葛藤も。伏線回収も見事。自分の中では一番のオススメラノベ。2012/06/27
蜜柑
22
拒絶する教室のルールとか難しかった。箱の所有者とか騙されました。個人的には文章とか好きです。挿絵があまりないところもいい、415さんのイラスト素敵でした。2013/11/27
highig
19
延々と同じ日常を繰り返していることに、自分だけが気付いている。周りの風景や出来事が変わらずに、ループする時間の中で葛藤する自分だけが変化していき、世界から徐々に自分だけが切り離されていく。これは一つの恐怖でしかない。例えば「ビューティフルドリーマー」、例えば「エンドレスエイト」、たとえどんなに楽しい世界だとしても、人間の自我は変化しない『世界』と変化していく『自己』の矛盾を絶対に容認しない。設定や展開が大掛かりに過ぎるきらいはあるが、ループものの気持ち悪さはうまく表現できていたと思う。個人的には及第点。2015/06/21
sskitto0504
16
最初の入りは少しわかりづらかったし、ループ回数が多すぎ感もあったが物語としてはかなり面白い。続きもあるようなので読んでみたいです。2015/06/24