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内容説明
僕こと天沢出雲は途方に暮れていた。幼馴染みの皐月早苗と超お嬢様の秋上伊織の駅伝勝負に巻き込まれたからだ。さらに僕の頭を悩ます問題がもう一つ。早苗と伊織の喧嘩をなだめながら家に帰ると、僕の家の前に珍妙な格好をした髭もじゃの大男と可愛らしい女の子が立っていた。彼らはかつて尼子家に仕えていた武将・山中鹿介とその娘の小夜だと名乗り、尼子家の末裔を捜しに地球にやってきた宇宙人だという。駅伝勝負に宇宙人、僕は一体どうすればいいんだ!?
著者等紹介
つるみ犬丸[ツルミイヌマル]
『駅伝激走宇宙人その名は山中鹿介!』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
49
たまたま見かけて面白そうかなと。なかなか楽しめた。物語の展開もキャラもテンプレだけど、テンポ良く展開するのでいいですね。主人公の出雲と周りの仲間たちの青春。デビュー作とのこと、他のも見てみよよ2019/11/27
miroku
20
宇宙人とか地球の危機とかの必然性は?!単に駅伝でも十分面白いのに……、それだけじゃ売れないのね。キャッチーじゃないと……ってのも辛いよね。2018/10/25
鈴木拓
15
ランニングをテーマにした小説を探していて見つけた一冊。設定が奇想天外すぎて物語としてどうなんだろうと思って読み始めたのだが、良い意味でまっとうなヒューマンドラマだった。基本的には個人競技である陸上競技にチームワークを求める駅伝は、日本人らしさの象徴でもある気がする。駅伝文化のない人が読んだら、どんな感想を抱くのかと思ったりもするが、箱根駅伝をテーマにした漫画を読んで海外の人々も感動すると聞いているので、そこにある人間ドラマは万国共通、あるいは宇宙人も含めて共通なのだろう。楽しく読んだ一冊。2023/08/04
Te Quitor
14
タイトルや表紙は好みではないが「駅伝激走宇宙人とは何ぞ」と手に取る。案外良いエンタメ作品だった。宇宙人は登場するが特殊な方法で駅伝を走るといったようなSFではない。心のこもった「コメディ」である。意外な事に、ほんの少し感動までしてしまった。出てくる人も良い人ばかり。SFや駅伝に一辺倒でなく、高校生である主人公の人間関係を綺麗に描いているのが好印象だった。2014/09/20
えだまめ
11
「駅伝」「宇宙人」「山中鹿助」 こんなキーワードが並ぶタイトルは色物かもしれない…と躊躇しなくて本当に良かった! 「駅伝は人生の縮図である」という言葉のままに、この作品では、駅伝を通じて主人公天沢出雲の人生を見事に描いていた。 文章は読みやすく、駅伝部分では力強さに満ち溢れていた。 僕は箱根駅伝を見ると無性に胸が熱くなる。 それは七難八苦を乗り越え、タスキに全幅の信頼を乗せ、仲間と共に駅伝を走る彼らの姿に、その人生が垣間見えるからなのだろうと本作を読んで思った。 爽やかで胸を打つ物語でした。 2014/08/23