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内容説明
脳とコンピュータを接続する“BMI”が世界でも一般化している近未来。海外から苛烈なサイバー攻撃にさらされた日本政府は、サイバー空間での治安確保を目的に「情報通信保安庁」を設立する。だが、それを嘲笑うかのようにコンピュータ・ウィルスによる無差別大量殺人が発生。家族に被害者を出した情報通信保安庁警備部・御崎蒼司は必死に犯人を追う一方で、美しい同僚・伊江村織衣の身の安否も気遣うのだった―。スリリングな捜査ドラマと、不器用な恋愛模様が交錯する、超エンタテインメント作品!第20回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞受賞作。
著者等紹介
十三湊[トサミナト]
生まれは岐阜。『C.S.T.―情報通信保安庁警備部』にて第20回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”を受賞して、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
流言
58
SFの魔法。近未来な世界観でのサイバー犯罪。あげつらうほどに面白くないわけではないのだが、どうにも作者の描きたかった世界を描き切れていない印象を受けた。あとがきにもある通り、描きたかったのは”言語で世界を再構成”という部分だとは思うし終盤のその箇所は間違いなく面白いのだがそこに至るまでの過程の描き方にエネルギーが充分でなく、今ひとつ物足りない。結果、ヒロインである伊江村さんのキャラクターひとつに頼ってしまい、期せずして彼女を取り巻く恋愛モノとしての色が濃くなってしまっているのではないかという内容だった。2014/04/06
いーたん
47
犯人が意外だった。そして、結末としては完全決着とは言い難かったので、続編はあるのかも。個人的には続編があった方がいいと思う。世界観やキャラ、ステージは整っているのであとは、物語を展開するだけのはず。それが難しいのだろうけど。蒼司と織衣の恋愛を軸にサイバー犯罪や今作の犯人との展開でなんとかなるはず。2014/05/08
よっち
47
近未来的な世界で、続発する電脳ウイルスを使った事件に挑むサイバー警察ものといったお話。ただそういった設定はあったものの、実際には人間関係に不器用なエリート隊長伊江村と、彼女に学生時代から惹かれながら、アタックもできず、諦めることもできず、他の女に走って同期に「ブス製造機」とか言われる御崎の初々しい関係性がメインに据えられていた感。ライバルの篠木に最後おいしいところを持って行かれたのは残念でしたが、勇気を出した告白で始まってすらいなかった二人の関係が今後どう変わっていくのか、続きを読んでみたいと思いました。2014/03/15
Susumu Miki(Dik-dik)
34
サイバー要素:恋愛要素 = 4 : 6 くらい? いかにもSFっぽいタイトルですが結構恋愛要素多めでした。ちゃんと調べたわけじゃないですが、読んだイメージではこの作家さんは女性の方ですかね。2巻目が出るらしいので読んでみようと思います。2014/09/27
みさぞ。
20
IT用語が人によっては入りこめない理由になるんじゃないかなぁ。というのと、日本語的にはあまり好きじゃないかな。ただ、キャラクターは結構好き。主人公の性格をエロ方向に振るにしてもエロ話の描写はちょっと世界観に合わせてほしかったなぁという感じ。話としては好きだし、2巻もあるようなので、機会があれば読みたいと思う。が、恋愛話になっていくならしんどいかな。。。山上さんが報われてほしいなぁ。図書館戦争と続きで読んだからどうも山上=柴崎っぽく思ってしまう。2015/01/30