メディアワークス文庫<br> 黒百合の園―わたしたちの秘密

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メディアワークス文庫
黒百合の園―わたしたちの秘密

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  • サイズ 文庫判/ページ数 370p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784048662710
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

名門進学校で、お嬢様ばかりが通う、華百合女子高等学校。一見、華やかな花園のように思えるが、心に闇を抱えた女子高生たちが大勢いる。恋人を通り魔に殺された上に記憶を失った蓬来みすず。モデルのような容姿でクラスのリーダー的存在、橘綾芽。彼女と対立するグループを形成するクールな汀利香子…。陰湿ないじめ、行き過ぎた万引き、隠れた同性愛、禁断のレイプ、そして事故を装った殺人―黒く染まった美しい少女たちを生々しく描いていく問題作、登場!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

黒瀬 木綿希(ゆうき)

129
夢中で読み耽り、結末にゾッとしました。名門女子高で起き、闇に葬られた罪の数々。スクールカースト、マウントの取り合い、通り魔殺人の犯人、秘密の同性愛と性犯罪、そして入念に準備されたはずの復讐劇が人間の黒い感情と複雑に入り組んでミステリ風味に仕上げられています。 青春とかけ離れた群像劇は章ごとに視点が入れ替わり、時系列を前後して描くことで同じシーンでも情報量や捉え方が段違いになり、新鮮味に溢れていました。 さまざまな感情の色を混ぜ合わせて作られた黒は純粋培養の同色よりも禍々しく、おどろおどろしい。2020/04/19

おかむー

53
内容、展開、仕掛けは面白い、でも切り替わる主観がわかりづらい、文章に挿入される補足文で流れが切られるなど、読みづらさが難。『もうすこしです』。名門女子校の華やかさに隠された生徒同士の反目、嫉妬、恨み、格差がついには殺人にまで発展する。その犯人と複雑に絡み合う事件の真相とは。ひとつの場面をそれぞれの登場人物の視点で多面的に描く事によって物語に厚みをあたえてゆく手法が特徴的ではあるが、真相が明かされる終盤でかなり持ち直すものの、そこへ至るまでのとっちらかった文章がネックとなりスッキリとはいかないところが残念。2015/02/27

ひかはる

39
友情、愛情、独占欲、窃盗、強姦、殺人…醜いものがごちゃ混ぜになった女子高での事件の話。みんながなにか歪んでいる。それは家庭のせいだったり、級友のせいだったり。 こんな日常から離れたドロドロの本もたまには読んでみたいなと思って手に取りました。案外とても楽しんで読めました。一体誰が正常なんだ2019/05/16

カナン

34
読みにくい。が。ヒエラルキーの描き方としては楽しめた。消去法を用いれば誰が黒幕かはある程度絞り込めてしまうのだが、いい具合に狭い世界で、いい具合に歪んだ性格の少女たちが、品行方正という仮面の裏でやりたい放題。「嫌いだから極力話さなかっただけ」であって、「話したくないほど嫌いだっただけなのに」、実行するとそれはイジメで「私達が加害者になるの?」、「皆を不快にさせているのは相手なのに?」 うーん思春期だねぇ。葵星々は明らかに雑魚っぽく仕上がっててなんとも不憫。利香子が一番好きかな。「―人の不幸が好きだから」。2015/09/05

アズマ

27
黒くて面白かったけど要素が多すぎて一つ一つがちょっと浅い感じがしました。途中から繋がりを把握できなくなったので今度整理しながら読み返したいです。2020/01/06

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