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内容説明
静かにあたためてきた想い。無骨な青年店員の告白は美しき女店主との関係に波紋を投じる。彼女の答えは―今はただ待ってほしい、だった。ぎこちない二人を結びつけたのは、またしても古書だった。謎めいたいわくに秘められていたのは、過去と今、人と人、思わぬ繋がり。脆いようで強固な人の想いに触れ、何かが変わる気がした。だが、それを試すかのように、彼女の母が現れる。邂逅は必然―彼女は母を待っていたのか?すべての答えの出る時が迫っていた。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
2023
最新刊の5巻目。4巻での栞子さんの母の印象が悪かっただけに、今回はちょっとだけ見直した。さて古書の話。手塚治虫についての書誌情報はさすがにくわしい。手塚さんがそのような創作家だとは知っていたけれど、具体的に作品を指摘しての論述に近い記述は初めて読みました。ためになります。本を利用してのトリックというよりもロジックは相変わらずのすばらしさです。さて……「大輔くん」ですか。なかなか発展してます。6巻が楽しみになりました。2014/01/31
いーた
1514
『現実を実り多いものにするために、わたしたちは物語を読むんです。』 まさにそうなんです。自分には体験出来なかったこと、妄想してること、選べなかった・選ばなかった未来、ファンタジーの世界。本を読むことで自分が主人公に同化して違う人生を体感する。これが僕の読むことの1番の理由です。 さて、栞子がいなくなるなら、俺もついていくという大輔。カッコイイぞ。それにしても母・智恵子は不気味過ぎる。2014/02/06
mitei
1419
ついに二人の関係もかなり進展してきたので素直によかった。今回は手塚治虫の話が興味深かった。「晩年」のあの話に決着がついてなかったのもショックだった。表紙絵がますます栞子さんの可愛さが増してるように感じた。2014/01/26
どんちん
1386
後半から一気に急展開!この謎解きの裏には智恵子がいるのがバレバレだったが、それでも純粋に謎解きを楽しめたかな。ブラックジャックは純粋に驚いたな、そんなことがあるんだと。マニアはいいかもしれないけど、話がバラバラだと一般読者からすると困ったもんだと思うがw もっとも、その時々の読者がその時発売しているものを購入するから、そういう裏話を知らなければ問題ないのかな。そう言えば、随分前に亡くなった祖母が虫プロに勤めていたっけ。いろいろ祖母が孫(私)へともらってきたものがあったが、もしかしてお宝があったか?www2014/12/12
れみ
1267
栞子の返事を待つ大輔と、返事をしばらく待ってほしいという栞子。そこに持ち込まれるいくつかの本にまつわる依頼…。姿はなかなか見えないのにあちこちで影の見える母・智恵子の存在にもやもやさせられての終盤、いずれ母のようになってしまうかもしれないという不安を抱く栞子への大輔の言葉…、その手があったか!と思わされた。なるほどなるほど。とはいえ再び不穏な空気が漂い始めそうで、この先が非常に気になる。2014/02/14