出版社内容情報
すべてのページに驚きと感動が詰まった、いまだかつてない短編集!
ホームズがSFに? ベイカー街に住む偉大な探偵が遭遇した緑の血が飛び散る殺人事件の顛末を描くヒューゴー賞受賞作「翠色の習作」の他、空前絶後の想像力を駆使したゲイマンの才能の全てが詰まった、傑作短編集!
内容説明
ベイカー街の名探偵が挑む、緑の血が飛び散る殺人事件、ひとりの女性が忽然と消えた、いかがわしく謎めいたサーカス、パーティで女の子に話しかけようと奮闘する男の子の純真…。ほんのちょっぴり、何かがおかしな、ゲイマンのマジック・ワールド!生涯、忘れられない一冊との出会い。すべての予想を鮮やかに裏切る、傑作短編集。
著者等紹介
ゲイマン,ニール[ゲイマン,ニール][Gaiman,Neil]
イギリス生まれ。アメリカンコミック「サンドマン」の原作者としてあまりに有名。世界幻想文学大賞、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ブラム・ストーカー賞など数々の文学賞を総なめにする、今、もっとも注目される作家。『壊れやすいもの』で、ニューベリー賞も受賞
金原瑞人[カネハラミズヒト]
岡山市生まれ。法政大学教授。翻訳家。海外作品の紹介者として不動の人気を誇る
野沢佳織[ノザワカオリ]
東京生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アナーキー靴下
88
『アメリカン・ゴッズ』が凄く良くて、もっと読みたいと思っていたのに先延ばしにしていたニール・ゲイマン。本書は短編集だとしか知らず、『アメリカン・ゴッズ』後日譚が収録されていたのは嬉しいサプライズ! 他、短編や詩等、収録作の趣向は様々ではあるけれど、興味の惹き方の上手さや冗長さの少ない表現、題材に沿った効果的な示唆等は共通で、ゲイマンの物語の巧みさは口承文学をルーツとしているのだろうか、なんて思う。中には「これで終わりなの?」ってものもありつつ、それでもやっぱり「早く次の話を聞かせて!」となってしまう。2022/04/12
榊原 香織
64
短編集。幻想、怪奇、SF。 ナルニアのスーザンのその後を描いた物、ラブクラフト世界のホームズ、マトリックスの前座、アメリカン・ゴッズの後日談、等、捻った物が多い。レイ・ブラッドベリにも捧げられている2024/04/17
キキハル
28
「壊れやすいと思うもののほとんどは、不思議なことに実はとても強い」 物語も壊れやすいという作者の詩や短篇を集めた作品集。奇妙な表現やこちらの理解が及ばないところもあったが、それらも含め奥行きの深い一冊だ。特によかったのは「翠色の習作」「他人」「食う者、食わせる者」「ゴリアテ」「谷間の王者」あたりだろうか。不可解で醜く、おぞましくもあるのに、妙に私を惹きつける。くさい臭いを嗅がずにはいられない習性のように、何度も同じページをめくりたくなる。ゲイマン中毒にすっかりやられてしまった。もう一度ゆっくり読み返そう。2011/09/13
kazi
20
図書館本。カバーの美しさに惹かれて読んでみました。著者ニールゲイマンはアメコミの「サンドマン」の原作者として有名とのこと。まずサンドマンがわからんわいw本作はシャーロックホームズ風の探偵小説で始まったかと思うと、幻想小説あり、詩ありと掴み所のない短編集でした。個人的には千夜一夜物語からでっち上げた風の「アラディン創造」がこの本のベスト作品。非常に詩的、美しい。2020/01/09
月世界旅行したい
15
「サンバード」が好み。S-Fマガジンでも読んだ。2015/11/15