内容説明
何もかも正反対のきょうだいスパイダーに婚約者を寝取られ、仕事もめちゃくちゃにされ、しまいには横領の濡れ衣まで着せられたチャーリー。スパイダーを追い出すために「世界のはじまり」で、ある契約を交わしたが、そこには大きな罠が隠されていた。一方、殺人事件を追って南の島に飛んだ女刑事とチャーリーの元婚約者、そしてその母まで巻き込んで最悪の事態が発生。ダメ男チャーリーに残された唯一の手段は…「歌」?!世界19カ国で大ヒットを記録した、ゲイマンのベストセラーがついに上陸。
著者等紹介
ゲイマン,ニール[ゲイマン,ニール][Gaiman,Neil]
イギリス生まれ。アメリカンコミック「サンドマン」の原作者としてあまりに有名。世界幻想文学対象、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ブラム・ストーカー賞など数々の文学賞を総なめにする、今、もっとも注目される作家。『アナンシの血脈』は2006年イギリス幻想文学大賞受賞、全米図書館協会が選ぶヤングアダルトのためのベストブックにも選ばれた
金原瑞人[カネハラミズヒト]
岡山市生まれ。法政大学教授。翻訳家。海外作品の紹介者として不動の人気を誇る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
57
上巻を読み始めた時、あまり面白くなくて下巻もあるのに厳しいなぁと思っていた。ところが上巻の半分位から俄然面白くなってきて、一気に読了。たま、時間が経ったら再読したい本になった。チャーリーのあまりの不運にアナンシやスパイダーを嫌いになりかけたが、どのキャラクターも癖はあるけど憎めない、魅力的な仕上がりになっている。ダークなファンタジーや、ちょっと癖のある物語が好きな人には是非読んで欲しい1冊。1722019/05/25
kinka
7
こういう「語り」をテーマにした作品はもともと好きなんだけれど、語りのもつ可能性だとか、豊かさをこんなにうまいこと表現した作品はなかなかないと思うんだ。そして語りと共にあるものとしての音楽を、こんなに鮮やかに紙面上に表現した作品も以下同文。訳者にも恵まれてるよねこの人は。なんだか滅多にないほど素敵だったギグ後みたいな気持ち。ただもうハッピーで、まだ耳と胸にドラムとベースの残響が鳴っているような。2016/08/31
arianrhod
6
本当に偶然なのですがこの本の上巻を読みだした頃、我知らずしてドラマのアメリカン・ゴッズを観だして、なんて似た感じの雰囲気がするんだろうと勝手に思っていたりした。後書きで知ったんだけど、アメリカン・ゴッズの原作本も彼だった。同じ匂いがするのは当然だったし気が付いた私に小さくエライと褒めたい。行き当たりばったりでちょっと安易な展開な気もしないではないけど、ページをめくらせるのを止められないくらいには面白くて摩訶不思議。蜘蛛の魔法がかかっているに違いないのだ。文中の音楽探しをするのが個人的には楽しい一冊でした。2019/04/24
margo
4
物語は自分の人生では決して見えない(無視している)世界を見せてくれる手段でもある。「これまでライオンから逃げることしか考えていなかったような人間が新しい人生を思い描き始めたんだ」アメリカンゴッズにおけるコインマジックが本書ではヒトデ。アメリカン~ほどは夢中にはならなかったがこの舞台の島に行きたくなる。人種のステレオタイプがないから子供も読むのに問題ない。スパイダーのAどこかに行くB楽しむC退屈する前に去るという生き方は本当に憧れるな2016/07/21
スターライト
3
大人のための童話といった感じ。もしくはジュヴナイル小説。作中、何度もイギリスとアメリカ・フロリダを往復し、主要なキャラクターがセント・アンドルーズに集結してからがストーリーの展開が早い。最後はきっちりハッピー・エンドで終了するので、安心して(?)読める。2010/12/21