内容説明
一撃必殺、百発百中の飛刀の達人「小李飛刀」と異名をはせる李尋歓。彼は死をおそれず、義を第一に、惚れた女を今でも想う。強いが故に死にきれず、死に場所を求め、酒に酔い、そして旅に出る。そして名をなさんとする武芸の強者から狙われるが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
18
下巻には人物一覧がなくて、最初は混乱した。だってほぼみんなが、腕自慢のならずもので、李尋歓(りじんかん)の命を狙っている。だから人物一覧などなくてもいいっちゃいいのだけれど、やっぱり欲しいよねー。再登場の鉄伝甲が、最高に意味わからなくて悶絶。探している時には姿を見せなかったのに、突然現れて大勢の人たちと闘って、謎も明かさずに死んでいった、多分善玉。「いったい何を隠しているんだ?せめて俺にくらい言ってくれてもいいだろう。お前は心残りがなくても、俺は?俺は気が休まるか?」と、主人公も悶絶。作者、確信犯か。2024/09/19
サケ太
9
その剣は無情だが、人は多情だ。時は流れようと、李尋歓を襲う苦難は止まない。強烈なキャラクターたちの生きざま、その末路。小李探花の圧倒的な強さ。強敵上官金虹。その配下荊無命。掻き乱す林仙児。情に溺れ堕落する阿飛。そこからの復活。曲げられぬ生き方。不器用な男の、不器用な男たちの生きざま。惹かれる女たち。……面白かった。2016/10/09
CCC
8
金庸的なキャラクター小説を期待して読んでみたら、キャラクター小説ではあったけれど、えらくずっしりとした印象だった。感情が重い。読みごたえはあった。2018/02/12
五城(Gojou)
1
こんなキャラクターが出て来たなと思ったら、2ペーしで死んだり。そんなネタがと思ったら、すぐ終わったりの連続、ただね。その量が凄まじい。アイデアの出し惜しみってものは、この作者さんにはないのでしょうかと、思ってしまいます。2014/09/27
ゆうすけ
1
李尋歡の想いが一途過ぎて、何度も胸が締め付けられて叫びそうになった。ストーリーの構成や伏線以前に、登場人物の魅力的な生き様に惚れてしまう。これだから武侠小説はやめられない。2013/10/17