内容説明
ハードボイルドの巨匠が、作家の“誇り”を賭して書きあげたアカデミー賞候補のオリジナル脚本。
目次
シナリオ ブルーダリア
回想 失われた2週間
編者後記 チャンドラーとハリウッド
資料 チャンドラーと映画
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takeakisky
1
チャンドラー詣。チャンドラーじゃないマーロウに疲れてマーロウじゃないチャンドラーに寄り道。舞台にカットは無いので、脚本に寄りかかる度合は映画に較べるとずっと大きい。それに対して映画のシナリオは、たしかにただの筋書きくらいに思われても仕方ない気もする。映画はカットの積み重ねと取捨選択。たくさんの小説家がハリウッドでシナリオライターとして働いたが、給料を除けば、いいことないよね。この本も、おやっと思うシーンがあるが、やっぱり外からの要求で大きく筋を変えることになったと。なんだか辛くなる一冊。2024/01/12