内容説明
「君にこの謎が解けるかな?」W大学文学部教授の神代宗のもとに奇妙な手紙と小箱が届いた。箱の中身は精巧にできたバンガローの立体模型。その中には背中から血を流す人形が配置されていた…。誰が、何のために作ったのか?記憶を辿るも心当たりのない神代だったが、居候たちがヒントを携えてきた。私設助手の少年・蒼とW大学の学生・桜井京介。やがて浮かび上がった、二十数年前に遡る神代の切ない過去とは?(表題作より)。馬の首が浮かび上がる心霊写真、女子学生の兄の不可解な自殺、クリスマスへの苦い追憶、神秘的な記憶を残した女性の不審死…。“建築探偵”シリーズから生まれた傑作ミステリー集。
著者等紹介
篠田真由美[シノダマユミ]
1953年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。92年『琥珀の城の殺人』でデビュー。以後、ミステリー、伝奇小説、ファンタジー小説など幅広く執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てくてく
5
建築探偵のスピンオフ作品。本編でいい味を出している神代教授が主人公の話。大学教職員や早稲田大学の在りし昔が描かれていて楽しかった。2017/09/09
チカチカ
4
再読。建築探偵シリーズの番外編というよりスピンオフ。「神代教授の日常と謎」の「と」に強調点つき。建築探偵ラストより時代を遡っている。蒼がまだリハビリ中。「君にこの謎が解けるかな?」の模範解答が好き~♪ そして、何気にBL臭を漂わせているのは作為的のかな?2014/01/16
みどり
2
新書で読んでいたはずなのに、この初版時期から数度の引っ越しのため、手放していた「桜井京介シリーズ」と共に、再読を決意。 ある程度内容を覚えているかな、と思ったけれど、本編は覚えているのに、こっちは全く覚えていなかった。 あと2冊も、覚えてないのかな~。2021/12/01
ぽに
1
建築探偵シリーズのスピンオフ作品。私は他の作品と順番を間違えて読んでしまっていたので、あ、この人ここに出てたのかーとか、若かりし蒼達にまた出会えて嬉しかった。2020/01/23
か。
1
建築探偵シリーズをずいぶん前に読んでいて、スピンオフでの大学教授神代さん話。同居の彼らがいろいろと事情をもって登場してますが、子細な説明はありません。でも、深く考えずに気にしなければ、彼らについての情報がなくても大丈夫かと思います。 余談ですが、…なんというか、文章上手くなりましたね、と思いました(上から本当にごめんなさい!) 本編? の建築探偵シリーズを読んだ当時、都度都度感じた表現の違和感や設定の押し付け感なんかに、今回は引っ掛かることなくさらりと読めました。内容もさらりと。2015/12/26