内容説明
「法螺の貝」がなまって「ホラーの会」になったグループの文学散歩が、初夏の鎌倉で行われた。今回は、鎌倉在住のミステリー作家宇田川白髯斎が案内役をつとめてくれるというので、参加者の期待も大きい。ひねた幼稚園児の遠足みたいな点呼が終わるといよいよ出発だ。一行は藤沢駅で江ノ電に乗り、極楽寺駅で下車した。ここからは歩きである。何箇所かで白髯斎の説明を聞きながら、最初のハイキングコースが終る。次のコースは急峻な山道である。一行は気を入れて再び歩き始めた。だが途中で仲間の一人大曲が刺殺されるという事件が起きた。(「鎌倉ミステリーガイド」より)。鎌倉・湘南が舞台の傑作推理を九篇収録。