出版社内容情報
聖なる力を持たない聖女セルマ。公言する必要はないので周囲には秘密だ。
だがそんな彼女を怪しむ男がいた――王弟殿下のテオフィルスだ。
彼は信者として教団に入り、何かとセルマを疑ってくる。
ところが、やむにやまれぬ事情でついに本物じゃないとバレちゃった!!
なのに彼は「君を理解するのは俺だけでありたい」とむしろ迫ってくるようになり!?
内容説明
聖なる力を持たない聖女セルマ。公言する必要はないので周囲には秘密だ。だがそんな彼女を怪しむ男がいた―王弟殿下のテオフィルスだ。彼は信者として教団に入り、何かとセルマを疑ってくる。ところが、やむにやまれぬ事情でついに本物じゃないとバレちゃった!!なのに彼は「君を理解するのは俺だけでありたい」とむしろ迫ってくるようになり!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nishiyan
20
聖なる力を持たないが優れた洞察力で役目を全うする聖女セルマ。そんな彼女の能力を怪しむ王弟テオフィルスことテオが教団に入信し、聖女付きになったことから始まるラブコメ。独善的なセルマと素直すぎるテオの掛け合いの面白さ。特に正体がバレてからはお互いに遠慮がなくなったせいか小気味いい。テオが彼女に惹かれるようになってからの猛烈な攻めは唐突な感じは否めないが不器用さゆえだろう。物語の肝の悪魔との戦いはセルマの掘り下げ要素もあるが二人の距離を近づける意味ではあのくらいあっけないもので良いのかも。続きは出るのだろうか。2022/06/24
しぇん
17
KindleUnlimitedで。聖女の力が無いけど高度な占い師のような洞察力で聖女扱いされているヒロイン。悪魔祓いをしていたら、まさか本当の悪魔が現れて……と。ヒーロー側が途中からベタ惚れになってしまいますが、中々面白い関係でした2024/04/14
色素薄い系
7
面白かったです。テオの心境の変化に関しては序盤にチョロいとセルマから評価されていたので個人的にはそこまで気にならず。セルマは自分の意志をはっきり持っていて嘘も方便で堂々としてるのが良い。自分の事情にテオを巻き込みたくないからと一切己の仇討ちに関して伏せておくのもメンタル強めヒロインならではだった気がする。ラーシュにも何かあるんじゃないかと疑ってたけどただ普通に好意を持っていただけでしたね。疑ってすまない。2022/08/27
史
5
おーすごい。すごく良い。悪夢の思い通りにならなかった強かなる少女が、悩める王子様と出会い、お互い心から背けたり、喧嘩したりしながらも、濃く深く繋がっていく。ヒロインの形がすごく好きなんですよねえ。最後もこう、メロメロなのに照れちゃってみたいなのも最高。こんな独特で甘い話なら、もうちょっと格好つけたタイトルの方が良かったのでは? 面白かった!2022/08/22
冬野
5
最近よく聖女と入ってるタイトルを見るな、と思って殆ど読まないジャンルだが半分勉強として読んでみた。全体的に展開が速め。現実思考なセルマは好き。中盤までの聖女に反発しつつも言いくるめられる王弟、という構図は割と良かったが、それ以降のテオの心境変化が唐突でついていけず。女性に迫られた恐怖体験があるのにセルマとの距離を勝手に詰めてくるのが怖いし、彼の良さが分からなかった。くっつくのはジャンル的に決まってるのに受け入れないでセルマ!と思ってしまったほど。セルマが悪魔に襲われるシーンは官能的で良かった。星:3/52022/07/11