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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
54
あとがきで、<一生をかけて一つのことをやり続ける。なんて素敵なことだろうか。私はもう絵が描けなくなるまで、ずっと絵を描き続けていたい。こんな風に必死に絵を描き続けていて、こんな自分って、とてもかっこいいのではないかとふと思うことがある。私は私が尊敬する人たちと同じように、一つのことだけをずっと続けてきて、70歳になってもまだ続けるつもりでいる――それは私にとってすごく眩しくて、かっこいいことなのだ>と。わたしの場合、古希を過ぎてもこうして漫画を読み続けている。今このような素晴らしい作品にも出逢えた。最高!2023/04/30
konoha
38
細野晴臣が台湾にやってきた!緑の細野晴臣への思いと南峻への恋心が重なり、高まっていく。自分も音楽が好きだけど、こんな熱量は持てていなかったので素敵だなと思う。読み慣れてしまったのか上巻で感じたフレッシュな驚きが少なかった。改めて日本の漫画家さんってすごいと思った。絵のきれいさだけでなく、構成力で緊張感を作っていくのが日本の漫画なのかな。台湾と日本の文化を並列で愛する面白さを今後の作品でも見てみたい。2023/05/21
ケイティ
32
あとがきも秀逸でした。2018年に自費出版された本作は、その後松本隆の元に届き、細野晴臣のライブに招待されたり、村上春樹から『猫を棄てる』のイラストを依頼されたりとめくるめく展開になったそう。野心で掴み取ったのでなく、ただ素直に好きな気持ち、リスペクト、愛を誠実に紡いでいってたどり着いたという感じです。2022/05/30
ぐうぐう
26
「人は22歳までの間に憧れや心酔できるものがあれば それが形のあるものでも たとえ形のないものであっても 心にとても深い穴を残していくから絶対に忘れることはないんだって」自らが書いたその台詞に、あるいは凡庸な着地点を迎えることに、高妍は抗おうとする。なぜならその先の、さらに先の風景や感情を、それこそ経験によって、と同時に想像力によって、描こうとしているゆえだ。「そして思った こんなの全部言い訳で」その緑の境地に共感を抱いてしまうのは、これまでのことを否定するのではなく、(つづく)2023/01/22
tsu55
19
海辺の田舎町から台北の大学に進学した内気で引っ込み思案な作家志望の女の子、緑(リュ)。同級生のルナや「バンドをやってる友達」の南峻(ナンジュン)を通じて、また、細野晴臣や村上春樹といった楽や文学を通じて、世界を広げていく。ありふれた青春物語のようにも思えるけれど、緑は、はっぴーえんどのCDをCDウォークマンで聴き、東京旅行にはフィルムカメラを持っていく女の子。これが今の流行りなのだろうけれど、なんだか懐かしくて、懐かしくて、爺も若いころをちょっと思い出したりした。2023/06/18