出版社内容情報
オネエに腐女子に能力者。そこは“霊”と個性豊かな店員の集うコンビニ。樹海の中心に佇む、幽霊が出るという噂のコンビニの夜勤バイトに応募した青年・袴田は、心霊現象など信じないと宣言したにもかかわらず、初日から自動ドアが勝手に開閉するのを目撃してしまう。屈強な体格のオネエ店員・青山は幽霊の仕業だと囁くが、袴田は信じることができなかった。数日後、一人でいるところを急に首が締められるような感覚に襲われ、二面性キャラ(?)の腐女子店員・平井になんとか助けてもらう。この店はなにかおかしいと気づいた袴田に、物静かだが不思議な能力を持つ先輩店員・竹中が、辞めるなら早い方がいいと忠告する。違和感は次第に恐怖へと変わり、袴田はバイトを続けるかどうか苦悩する。しかし、信じていなかった幽霊が視えるようになり、恐ろしい目に遭うようになったのは、高校時代に自殺した後輩の少女・日向を助けられなかったことへの贖罪なのだと考え、バイトを続ける決心をする。何度も心霊体験に遭遇しながら働き続けいていたある夜、とうとう彼の背後に少女の霊が現れる。迫りくる霊に絶叫とともに店から逃げ出した先で、彼を待ち受ける運命とは──。期待の新人作家が贈る、青年の心の葛藤と成長を描いたホラー&ヒューマンドラマ。
天野 アタル[アマノ アタル]
著・文・その他
ヤマウチ シズ[ヤマウチ シズ]
イラスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miroku
23
コメディかと思いきや、結構切ないホラーだったりする。2019/03/10
きたさん
16
樹海近くにあるコンビニを舞台にした、霊が見えてしまう系小説。内容としてはラノベ、と言ってしまっていいと思う。言い切るのに躊躇してしまうのは、最終的にお行儀のいい教訓的なお話になってしまったから。せっかく登場人物のキャラが立っているのだから、もっとはっちゃけさせてもよかったのに。そういう点ではアニメやマンガにすると、いい具合にバランスが取れて見やすくなるかも。2018/10/29
りんご
12
わかりやすいキャラクターの設定でサクサク読んじゃいます。樹海付近のコンビニで心霊現象と戦います。最後は全員野球。1人はみんなのために!みんなは1人のために!めでたしめでたし。2019/09/14
モワノー
11
樹海のそばのコンビニで夜勤。これだけ危害を加える幽霊がいて、時給1300円は割に合わないかも。 キャラが濃くて面白い2019/10/18
fuyo
7
タイトルと表紙の雰囲気から想像した話と全然違った。ホラーである。青春だけど、割とちゃんとホラーである。心霊ものの様相(冒頭)から、アクションホラーばりの流れ(八雲)を経て後半は映画のような展開(クライマックス)になり、怖いだけではない面白さもある。キャラクターもすっごい個性的だし。この一作だけだともったいないくらい。そして、怖さより、OLさんとのエピソードと、竹中くんの優しさが何故かとても切ない作品でした。2019/07/13