角川SSC新書
戦国大名の婚姻戦略

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 174p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784047315136
  • NDC分類 210.47
  • Cコード C0221

内容説明

戦国大名たちは、むやみに合戦に明け暮れていたわけではない。そもそも戦国大名には、まず領国の統治能力が求められていたのであり、無益な戦いを避けることこそ賢明な策と考えられていた。それゆえ、各国は互いの憂いを絶つために同盟を締結し、その証として血縁を結んだ。こうした政略結婚は四方八方に向けて行われたため、各大名は子息・子女が足りなくなり、養子・養女を受け入れて「駒」不足を補っていたほどである。つまり、戦国時代は「合戦」の時代であるとともに、「婚姻」の時代でもあったのだ―。本書は政略結婚という切り口によって戦国時代を紐解いていく。

目次

第1章 時代に翻弄された浅井三姉妹―織田・豊臣・徳川に関わった「江」の政略結婚
第2章 小さき戦国武将の知恵―謀略で成り上がった宇喜多氏の婚姻政策
第3章 戦国大名の盟主同士の婚姻―甲駿相三国同盟の締結と崩壊
第4章 戦国大名と寺社との婚姻―尼子氏の出雲大社戦略
第5章 中小規模の国人が戦国大名となる道―毛利氏の中国統一と婚姻
第6章 戦国大名と公家との婚姻―「今川氏と公家」「秀吉と関白相論」の二例
第7章 婚姻戦略の終焉―徳川家康と武家諸法度

著者等紹介

渡邊大門[ワタナベダイモン]
1967年、神奈川県生まれ。関西学院大学文学部卒業。佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、大阪観光大学観光学研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

六点

7
某臭すぎ大河ドラマの便乗臭い本であったが、戦国時代の大は公家や天下人から国人領主に至るまでの「家族戦略」を短時間で要領よく理解する質の高い入門書である。巻末の参考文献がしっかりしているので、更に勉強したいと思う人には良い本であると思う。しかし、まぁ、ありとあらゆる手段を以って勢力の維持拡大や生存を行おうとした戦国の人々の必死さは想像を絶するものが有る。…政略結婚させたところで嫁が早死したり子供ができないとかできたところで夭折とか不確定な要素が多すぎるわな。でも、それでも必要があればやるのです。2018/03/22

あらあらら

7
内容はさておき、歴史研究を仕事にできてる著者がうらやましい!2014/11/25

みやしん

3
一見磐石に見えた三国同盟の瓦解は戦国の世の無情さをよく伝えているが、案外それぞれの夫婦仲は悪くなく、氏真にいたっては国も家も滅んでも添い遂げた事が驚きである。宇喜多直家の婚姻戦略に触れたのも興味深い。反面全体的にモデルケースが少なく、物足りない。2020/09/21

Humbaba

3
戦国時代といえば,四六時中戦っているかのようなイメージがあるが,実際にはそのようなことはありえない.限られた戦力を効率的に運用するために,同盟を組むための婚姻戦略を上手く使っていた.2010/11/24

左京大夫

2
川中島合戦は勝ち負けついたと言えるような決着はついていないのだから、雌雄を決したとは言えないのでは?雰囲気で言葉を使ってませんか?学術書なら、学問的成果があれば多少文才の無い人も大目にみてもらえるでしょうが、一般向けでやっていくなら、学問の内容を正しく伝えられるように、言葉にもっとこだわるべきだと思います。 ついでに指摘しますが、吉川経世は興経のおいではなくおじです。2021/11/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/446722
  • ご注意事項

最近チェックした商品