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内容説明
綾音と距離をおくことを選んだ詩也。“素直な後輩”を演じる彼に綾音が動揺を隠しきれずにいるところへ、さらにいち子が、クリスマス公演は「チーム・デネブ」を脱退したカレナを客演に迎え、ダブルヒロインで行うと発表!演目は『エロスとプシケー』、神と人の恋物語。謎を秘めた詩也と正体を隠す愛の神エロスが重なり、綾音は演技が出来なくなってしまい―!?互いを想いながらすれ違う二人、それを見つめる赤い瞳の少女。彼らの想いが交錯する第4弾!!
著者等紹介
野村美月[ノムラミズキ]
福島出身。『赤城山卓球場に歌声は響く』で第3回えんため大賞小説部門最優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
76
永遠を生きる自分では綾音と共に生きていけないと思い、彼女と距離を置こうとする詩也。詩也との間に出来た距離に動揺し、これまで通りの演技が出来なくなってしまった綾音。そんな二人のすれ違いを「エロスとプシケー」を題材にして描いたお話。両者がすれ違う展開と題材が今回も見事にマッチしていましたね。特にスランプに陥った綾音が詩也の正体を知った事をきっかけにスランプを抜け出し、詩也と共にいたいと本気で願うようになる展開が非常に良かった。雫の可愛らしい一面も知れたし、今回も満足の出来でした。次巻も楽しみ。2015/04/28
よっち
71
吸血鬼であるがゆえに距離をおくことを選んだ詩也に動揺を隠せない綾音。そんな状況で客演としてカレナを迎えクリスマスに『エロスとプシケー』を公演することになった第四弾。不器用な雫とのデートや可愛い言動も興味深かったですが、大ダメージを受けた綾音と自分がどうあるべきか葛藤する詩也が、劇の配役も重ねながら二人で乗り越えていこうと決意するまでの繊細な描写がとても素晴らしかったです。今回大きな役割を果たしたカレナ先輩の意外な好人物ぶりとか、密かに二人にやきもきする周囲の人たちも微笑ましかったですね。次巻も楽しみです。2015/04/28
ひめありす@灯れ松明の火
69
あの日、アリスが白ウサギをおいかけたのは、ただ退屈だったからじゃない。あの瞬間、どうしようもなくアリスは白ウサギに恋をしたのだ。何だか面白そうな彼に恋をして、追いかけた。何故か、そんな事に唐突に気がついた。白ウサギは神様で、人間はアリス。そして白ウサギはエロスで、アリスはプシュケー。アリスは白ウサギを信じていたから、不思議の国を楽しめた。貴方がくれた世界だから。貴方の正体が怖ろしい怪物だって構わない。わたしは恋をしたの。今もこんなに恋をしている。だから、一緒に外に出て月を見上げましょう。今夜は月が綺麗なの2015/10/26
た〜
68
なかなかの大団円でした、てっ、終わってないだと!?こんだけ見事にバカップル成立させておいて(笑)。まあ、雫の出番は増えたけれど謎が深まったまんまではあるが。2015/05/02
Yobata
65
クリスマス公演にレグルスは「エロスとプシケー」を選び、いち子は元レグルスのトップ・カレナを連れてきてダブルヒロインでいくという。綾音と距離を置くことを選んだ詩也だったが、そのことに動揺を隠せない綾音はどんどんスランプに陥り…。今回はギリシア神話の神と人の恋物語である「エロスとプシケー」。神であるエロスが身分を隠しプシケーと夫婦となるものの約束を破り正体を知ってしまい別れが訪れる話で、今回も詩也と綾音の関係にピッタリな題材だったね。自分が永遠である真実を実感し人である綾音と共に生きていけないことを悟り→2015/04/28