内容説明
漫画家デビュー以来ずっと描くことができなかった自身の母親との関係に著者がついに向き合った。歌川たいじが苦しみながら描き切った渾身のコミックエッセイ。
目次
第1章 東京スカイツリー
第2章 東京・食肉市場
第3章 城山ヒルズ
第4章 隅田川
著者等紹介
歌川たいじ[ウタガワタイジ]
1966年東京生まれ。ブログ「♂♂ゲイです、ほぼ夫婦です」で人気を博し、「じりラブ(集英社)」で漫画家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
88
読メで知った本。タイトルに惹かれて。コミックエッセイだったとは(汗)しかし、読んで良かった!!苦しい、哀しい、切ない。怒りの行き場が無い・・やりきれないのに、途中で止められない。自分がいかに恵まれた人生を送ってきたか、『孤立』に目を背けて来はしなかったか。60を目の前にして学ばせてもらった。歌川さんは強いなぁ。是非多くの人に読んで頂きたい。こう云う出会いがあるから読メはありがたい。2015/06/27
Mayumi Hoshino
69
涙が止まらなかった。この経験を描くのは、本当に、本当に辛かっただろう…。それでもこうして著してくださったことに、ひたすら感謝したい。歌川さんが接してきた沢山の人の温かさや、歌川さんご自身の勇気に胸を打たれた。そして同時に、「辛くとも過去の傷を手放さないのは、なんでもそれのせいにできるから」には頭を殴られたような気分になった。まさに自分自身が、免罪符のように使っているときがあるから。「やせる石鹸」に続き、大切な一冊となりました。2017/01/09
ito
55
やせる石鹸が良かったので、図書館で予約した本。漫画だったのですぐに読めてしまったが、途中から涙が止まらなかった。歌川さんは、どんな想いでこのタイトルを選んだのだろうか。歌川さんが歩んだ人生はとても大変なものだったと思うが、その原点であるお母さんの事と自分の過去を語るのは、本当につらかったと思う。子どもにとって一番身近なはずの親が理解してくれなくても、理解してくれる寄り添ってくれる人がいれば、生きる充実がある。変えられないものにこだわっていた自分を開放して、今ここで生きる姿に勇気をもらった。2016/01/07
ユカ
51
読友さんが読まれていて,図書館で借りて。こんな親子もいるのかと思いながら読みました。歌川さんのお母さんもそれまではひとりで懸命に生きていたのだと思うけれど,最後に再度たいじさんと一緒に人生を歩むことができたのかなと感じて,しかもそれがたいじさんが懸命に励ました結果だと感じて,わたしまで嬉しくなりました。この本を読む数日前に祖母を亡くし,おばあさんのお話のところは共感するものが大きすぎて,何日か読むことができなかった。この本では,おばあちゃんのあたたかさが一番心に残りました。2015/02/17
ヒデミン@もも
48
大学の図書館。エッセイを読んで、生い立ちを知ってるのに、また泣けてきた。2017/09/28